白銀や風切るスキーのはやさかな
コルチナオリンピックの開幕が近い。NHKのスポーツニュースでは、毎晩欠かさず関連映像を流している。冒頭の俳句は文部省唱歌「スキー」の歌詞を剽窃したものである。「♪山はしろがね朝日をあびてすべるスキーの風きるはやさ…」で始まるこの歌は昭和7年発行の「新訂尋常小学唱歌に掲載されたという。「スキー」という新しい文化が日本社会に歓迎された証だろう。戦後、高度経済成長の時代、スキーは爆発的に普及した。各地にスキー場が開かれ、夜行のスキーバスが運行された。就職して2年目、ぼくもそのスキーバスの一員となって、苗場に向かった。恐々ボーゲンで緩斜面を下っていた。「上まで行こう」と誘われてリフトに乗った。


