【初心者歓迎】俳句フォトの会 会員申込はこちら

季語夏帽子

(なつぼうし)[夏]

日ざしを避けてかぶる、夏の帽子。麦わら帽子など。

言い換え(傍題):夏帽

この季語の俳句フォト:2句

← 俳句フォト歳時記へ

俳句フォトエッセイ

夏帽の百三歳を偲びをり

山崎剛太郎さんの遺品の夏帽を、今はぼくが被っている。剛太郎さんが百三歳で亡くなられてから二年以上が過ぎた。山崎剛太郎さんは、詩人で小説家。若き日の彼の小説『薔薇物語』は芥川賞の候補にもなったと聞いた。本業は、フランス映画の字幕翻訳で、この分野での草分け的存在である。山崎さんは、ぼくの父・小山正孝の生涯の親友であった。府立四中で出会ってから、親交は七十年に渡った。ぼくの記憶は、多摩川園遊園地でお猿の電車に乗せてもらったこと、そして東宝東和の試写室で見せたもらった「沈黙の世界」と「赤い風船」の2本の映画だった。カラーの美しい画面は鮮明に記憶に残った。

俳句フォトエッセイ

楚々として貴方を待ちぬ夏帽子

自分は、お洒落には一生縁がないと思っていた。自分で洋服を買いに行ったことなど無かったし、大体その必要も無かった。管理職になってからは、白いワイシャツと背広があれば事足りた。退職の時、PTAの方からピンクの服をプレゼントされ、みんなから「似合っている」と言われて、ちょっといい気分になった。新しい発見だった。しかし、洋服を自分で選ぶ勇気はなかった。ある時、母に付き合って学芸大学を散歩した。宮川という古い鰻屋で食事をした。母が亡くなってから、その時のことを思い出し、また学芸大学を歩いた。鰻の宮川は建物ごと消えていた。代わりに見つけたのが、Viridianという名の帽子屋だった。