春なれば春の雲あり春の空
「何これ?」と言われそうだ。「春」は一つあれぱいいだろう。俳句に季語は一つというのは、初歩の初歩の話だと笑われてしまいそうだ。しかし、私はこの「俳句に季語が一つでなければならない」という教えに少々違和感を感じている。有名な俳人の句を読んでも「季重なり」の句がやたら多いことに気づく。「目には青葉山ほととぎす初鰹」はあまりに有名である。「青葉」「ほととぎす」「初鰹」と三つも季語が入っているからである。高浜虚子に「五百句」という「ホトトギス」の五百号記念の句集がある。これを開いて、季重なりの句がどの位あるか調べてみた。


