青春の六十年後の秋の暮
ぼくが通っていた高校、都立田園調布高校の第14期の同期会である、55名が集まった。新宿の地下の薄暗いカフェが会場だった。何人から「おー!小山」と声を掛けられたが、名前を見ても思い出せない。同じクラスで仲の良かった子はいたが、姿はなかった。高校3年間の大きな出来事と言えば、一つは学校のすぐ隣を新幹線が通ったこと。授業中にクラス全員で通過する新幹線を見に行った。もう一つは東京オリンピックがあり、国立競技場で観戦したことである。ぼくは円谷が一万メートルで6位に入賞した場面を目撃している。恋の芽生えがあったのも高校時代だった。浜口(仮名)さんという女の子が好きになった。




