道端に両手広げた雪だるま
道端にまだ小さな雪だるまが溶け残っていた。手袋の両手を広げ、よく見ると目もちゃんとついている。ここは国分寺市だ。国立駅からバスで15分ほど。農地や雑木林も所々残っている。俳句の授業の要請があってここに来た。この年になって、こうした要請があるのは嬉しい。最初の雪の記憶は一枚の写真だ。父に抱かれたぼくが庭に作られた雪だるまの隣で笑っている。ぼくは病気で寝ていて、父に「雪だるまを作って」とねだったのかもしれない。そんな記憶がチラッとある。次は中学3年の時だ。都立高校の合格発表の日だった。受かっていた。学校に戻って、校庭で思い切り友達と雪を投げ合って遊んだ。


