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赤岳鉱泉

俳句フォトエッセイ

春光にハレルヤ銀座四丁目

約束の時刻までにはまだ余裕があった。写真は日産ビルの3階から撮った一枚である。昔のままの和光が写っている。この銀座四丁目の角のすぐそば、鳩居堂の隣、大黒屋の7階のギャラリーでデサント展が行われている。高校時代からの親友Mが出品している。高校3年の冬休み。Mとぼくは冬の八ヶ岳に出かけた。Mは絵を描くために、ぼくは受験の参考書を持って。道端にテントをはろうとしたら大学生のグループに「そのテントで寝たら死ぬぞ」と言われた。ぼくたちの持ってきたテントは夏山用だったのだ。そんなことも知らずに冬の山に出かけたのだ。結局その晩は赤岳鉱泉に泊まって一命を取り留めた。ぼくたちは数日赤岳に逗留した。寒かった。

俳句フォトエッセイ

瞬きて寒オリオンの勇姿かな

帰宅が遅くなって、ふと見上げると南の空にオリオン座が美しい。思わず写真を撮った。よく見ると、有名なオリオンの三つ星の下に縦にも三つ星が並んでいる。これを小三つ星と言うらしい。肉眼では見えなかった。空気が乾燥しているせいか、月が煌々と照っているのに、これほど星が見えるとは!これまでの人生で見た一番美しい星空は、高校三年の冬だった。仲の良かったMくんが冬山に絵を描きに行くというので、頼んで連れていってもらった。リュックの中には受験道具を詰め込んだが、受験から逃げたい気持ちが満載であった。よく親が許したと思う。行き先は、裏八ヶ岳だった.美濃戸口でバスを降り、そこからリュックを背負って登った。