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遺稿集

俳句フォトエッセイ

乱れ萩しとどの雨の金曜日

今日は、江東区の某小学校の俳句研修会に伺う予定でいたが、台風の影響で延期になった旨、連絡があった。写真は、我が家感泣亭の前に繁茂している萩である。この萩は、句集『大花野』の句萩咲かせ昔の家に戻しけりの萩である。この場所には、昔から萩が咲き乱れていた。その萩がスペースの工事で途絶えてしまったのを復活させたのである。昔の萩は、坂口昌明さんが長野からわざわざ持ってきてくれたものだった。そして今日9月5日は、その坂口さんの命日である。坂口さんは、猛烈な知識の持ち主で、想像を絶するほどの集中力を有している方だった。

俳句フォトエッセイ

舞ひ初むる時を待ちたる桜かな

花冷のおかげで桜の花がもった。満開の桜も美しいが、その散る様はより美しいと感じる。勝ち誇る美よりも滅びゆく美の方が心に刺さるのだ。それは、人間は誰しも死ななければならないという運命と重なるからだろう。前に紹介したかもしれないが、本日は母の忌なれば花吹雪正見という句を詠んだ。父の生きている間の母は何処となくか弱い感じがしていた。しかし、実際には強い人だった。ぼくは両親と一緒に住むことを見越して、広めの住宅を購入した。しかし、その住宅に入ることなく、父は亡くなった。ぼくは母に「一緒に住もうか」と提案した。すると、母からは、「なぜ一緒に住まないといけないの。