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シェークスピア

俳句フォトエッセイ

芭蕉から始まる新春講座かな

講師は渡邊尚代先生である。彼女は欧米文学の専門家で、神保町にある児童書専門店のブックハウスカフェを会場に、長年講座を続けてこられた。昨年あたりから、尚代先生は芭蕉の『おくのほそ道』に相当に興味を持たれたようだ。その尚代先生は、行動の人である。早速、日光の裏見の滝に出かけ、平泉にも立石寺にも足を伸ばされた。足で現地を見なければ真髄はわからない、というのが尚代先生の考え方である。そして、数十ページにわたる詳細なテキストが用意されての講座であった。芭蕉が活躍した時代は、シェークスピアやセルバンテスと近いという。欧米文学を知り尽くした尚代先生ならではの視点である。

俳句フォトエッセイ

絶望は希望への種小鳥来る

ある人から『絶望名言』という本を紹介された。NHKのラジオ深夜便のコーナーを書籍化したものらしい。面白そうなので、早速取り寄せた。カフカから始まり、宮沢賢治まで12人の「絶望名言」が並んでいる。文学者だけではなく、ベェートーベンやピカソの言葉も俎上に上げられている。あとがきには、番組が出来るまでの経緯が紹介されている。冒頭にはカフカのぼくは人生に必要な能力をなに一つ備えておらずただ人間的な弱みしか持っていない無能、あらゆる点で、しかも完璧に。という言葉が取り上げられている。この「開き直り」に舌を巻く。開き直ることが希望への一歩かもしれないと思った。シェークスピアの明けない夜もある。