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下町の代官山

俳句フォトエッセイ

大川や夏を呼び込む雲数多

いよいよ関東地方も梅雨明けとなった。昨日誘われて、大川端を散歩した。久しぶりだ。暑いが、それでも独特の川風が気持ちいい。かつて河岸に「餌とも」さんというお店があった。その名の通り、釣りの餌を売る店だ。堤防ができる前はすぐ土手に出て釣りが楽しめたらしい。それほど古い店だが、ぼくが八名川小学校に勤務していた20年前にもまだ営業を続けていた。学校に鈴虫や蛍を届けてくれた事もあった。あの「餌とも」のおばちゃんは今も達者でいらっしゃるだろうか。江東区芭蕉記念館も大川沿いにある。芭蕉史跡展望公園からの隅田川の眺望は何度見ても見飽きない。大川と清洲橋の景観は見事である。

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霾(つちふる)や戦争の本しか無い本屋

久しぶりの深川だ。大横川の桜は葉桜に近くなっていたが、まだまだ「桜」だった。橋の上からひとしきり花見。今年最後だろう。深川には、俳句を応援してくださる方が沢山おいでになる。昨年も日本学校俳句研究会の活動に多額の寄付をいただいた。そのお礼を兼ねてお目にかかりに行った。その後、森下まで歩くことにした。幾度も通った道だ。三つ目通りの一本裏にあたる道だ。「昼飯をどこで食うか?」右側に鎌倉パスタが見える。「スパゲティを食べる気分ではないな」しばらく行くと左側に小洒落た店があった。深川にはこんな店が増えた。「下町の代官山」と呼ばれているらしい。よく見たら本屋だった。「こんなところに本屋?」

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春兆すブルーボトルの一号店

通りかかったので、中を覗いてみた。なかなかの盛況のようである。ブルーボトルの一号店。江東区の平野町にある。一般に清澄白河と言われるが、駅からも遠くわかりにくい場所だ。この店ができたのが2015年だ。当時は行列ができて入ることも難しかった。こんな不便な場所に店を作るという感覚が当時は不思議だったし、そこに客が来るというのも不思議だった。このブルーボトルが起点になり、清澄白河近辺におしゃれなカフェやアイスクリーム、ベーカリーなどの店が続々とでき、「下町の代官山」と呼ばれるエリアにあっという間になった。東京都現代美術館が近くにあるということも条件としてはよかったのかもしれない。