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住吉桜

俳句フォトエッセイ

星の如闇を埋むる桜かな

夕飯を食べた後、散歩に出かけた。ようやく体調が元に戻ったということだ。3月の後半はとても歩く気力はなかった。風邪か花粉症かわからないが、微熱のような症状があり、体が重くだるかった。それがようやく抜けたようだ。くねくねした道を通り綱島街道まで出て、そこから戻るというのが基本コースだ。早足だと15分から20分。今日は、綱島街道を通り越して住吉桜の様子を見てきた。大分葉桜になっていた。花の塵が木の根元に吹き寄せられ、二ヶ領用水には花びらが流れていた。「次の日曜日まではもちそうにない」と思いながら、帰路についた。若い時は、ぼくの辞書に「歩く」という言葉はなかった。

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舞ひ初むる時を待ちたる桜かな

花冷のおかげで桜の花がもった。満開の桜も美しいが、その散る様はより美しいと感じる。勝ち誇る美よりも滅びゆく美の方が心に刺さるのだ。それは、人間は誰しも死ななければならないという運命と重なるからだろう。前に紹介したかもしれないが、本日は母の忌なれば花吹雪正見という句を詠んだ。父の生きている間の母は何処となくか弱い感じがしていた。しかし、実際には強い人だった。ぼくは両親と一緒に住むことを見越して、広めの住宅を購入した。しかし、その住宅に入ることなく、父は亡くなった。ぼくは母に「一緒に住もうか」と提案した。すると、母からは、「なぜ一緒に住まないといけないの。

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花冷のままに一夜を過ごしたる

冬に戻ったように寒い。雨まで降っている。住吉桜は満開のまま凍結しているようだ。正に花冷である。一瞬の絶頂があり桜散るのが普通だが、頂点で止まってしまうこともあるのだ。昨年「花冷」という題の俳句の連作を所属している俳誌「梓」に出したことを思い出した。締切を1ヶ月間違えていて、催促され慌てて詠んだものだ。気分がイライラしていて、句にも影響している。