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古瀬戸珈琲

俳句フォトエッセイ

立冬のトーテムポールの顔に皺

神保町の有名な喫茶店「さぼうる」である。今や観光地化の様相も感じられるが、若いカップルで賑わっている。開店したのは1955年というから70年前だ。その当時からこのトーテムポールがあったかどうかは定かではないが、さぼうるの象徴的な存在である。若い時は、休日となると神保町に出かけ、本屋を漁り喫茶店で本を読むのが日課のようになっていた。本を買うのは「書泉グランデ」と決まっていた。一つは教育関係図書が充実していたことだ。雑誌も揃っていた。もう一つの理由は「栞」である。毎月変わった形の栞をおまけにくれたからだ。ブックカバーにもセンスが感じられた。

俳句フォトエッセイ

大寒の喫茶店てふ居場所かな

今なら「カフェ」だろう。喫茶店という言葉には昭和の匂いがする。その昔は純喫茶と言った。お酒は出さないという意味が「純」に込められているのかもしれない。喫茶の「喫」は喫煙の「喫」でもある。必ず、テーブルの上には灰皿が用意されていた。店ごとに工夫を凝らしたマッチがあり、それを集めて楽しんだりした。純喫茶が姿を消し、一時街に喫茶店というものがなかった時代があるように記憶している。そこに登場したのが「ドトール」だ。スタンドで椅子がない。ただ、コーヒーを味わうためだけの場所だった。いきなりステーキという店もあるが、こちらも開店当初は椅子がなかった。アメリカの文化なのだろうか。