新涼の工場夜景てふ穴場
川崎駅からバスで約20分。ここは、川崎区水江町である。運河の向こう側には東亜石油や日本触媒の工場の灯(あか)りが広がっている。暗い空が燃え上がるかのようだ。しばらく眺めていたら、後ろから足音がドヤドヤと聞こえてきた。観光バスが着いたのだ。工場に囲まれたこの場所は、今や工場夜景見学ツアーの中心になっている。いしだあゆみさんの「ブルー・ライト・ヨコハマ」をご存じだろうか。150万枚売れた伝説的なヒット曲である。1968年発売というから今から半世紀以上前の話だ。作詞の橋本淳さんは、この曲のモチーフにしたのは「川崎の工業地帯の青白い灯り」だったと語っている。

