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文化遺産

俳句フォトエッセイ

草萌ゆる庭の向かふの廃墟かな

庭を覆っている草の名前を調べたら「アメリカンフウロ」と出た。和名だと「風露草」。雰囲気の良い名前だが、建物を今にも飲み込みそうで不気味でもある。お洒落な住宅が、10年も放って置かれるともう廃墟だ。7、8年前、旅行で白樺湖に行ったことがある。朽ち果てた旅館が何軒も放置されており、目を背けたくなった。観光地の廃墟は興醒めである。以前、俳句の授業で仲間と長崎まで出張したことがある。観光の一環で軍艦島に渡った。軍艦島は、かつて炭鉱の島として栄えた場所だ。しかし炭鉱閉山後に無人島になった。上陸して驚いた。鉄骨は剥き出しになり、コンクリートは崩落している。

俳句フォトエッセイ

境内の春弾けをり終の寺

境内の梅の花は既に満開。隣の夏蜜柑の黄色とマッチして春を演出している。枝の間からは本堂が垣間見える。この寺は、真言宗智山派の延命寺。縁起のいい名前の寺だ。川崎駅から歩いて10分ほどの距離にある。江戸時代に造られた寺院だ。境内は静かで良く手入れがされている。時期になれば見事に咲くであろう紫陽花がすでに小さな芽をつけている。延命寺という同じ名前のお寺は関東にいくつもある。鎌倉の材木座にもあるし、逗子にもある。逗子の延命寺は天平時代に創建されたと伝えられているから歴史が古い。延命寺関係で一番有名なのは、荒川区にある延命院だろう。こちらは日蓮宗の寺院で八百屋お七縁の寺として知られる。