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日本文化

俳句フォトエッセイ

春近し人情深川ご利益通り

実に良い名前だ。「人情深川ご利益通り」とは!ここは、門前仲町。深川不動尊の参道である。約百五十メートルほどの中に四十ほどの商店が軒を並べている。漬物屋もあれば、江戸小物を売る店もある。老舗の煎餅屋は「其角」という名だ。由来はわからないが、おそらく芭蕉の門人であった宝井其角の名をとったのではあるまいか。「日本一硬いせんべい」というのが、この店の売りだ。この日は、近くの江東区立数矢小学校で「俳句の授業」があった。この数矢小学校の授業のある時は、ぼくは必ずご利益通りのカフェでカフェラテを飲む。少し値段は高いのだが、何しろ「ご利益」があり、授業もうまく進むこと間違い無しだからである。

俳句フォトエッセイ

ぽつねんと烏のとまり春を待つ

何処かで見たようなフレーズだと思ったら(笑)芭蕉の「枯れ枝に烏のとまりけり秋の暮」にそっくりだ。俳句の世界もどの世界も早い者勝ちである。芭蕉にこの名句がある以上、枝に烏の句は二番煎じを免れない。先日、神保町で渡邊尚代先生の「ひさよの絵本講座」があった。欧米文学が専門のひさよ先生が「芭蕉と奥の細道」を語るというので、興味があった。24ページにわたる詳細な資料が用意され、各ページにひさよ先生の詳細な書き込みがされている。ひさよ先生は深川の芭蕉記念館をはじめ、芭蕉関係の史跡を歩き、自分の目で確かめられた。千住や草加、日光、那須の黒羽まで足を伸ばし、芭蕉の足跡を辿っておられる。