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清澄白河

俳句フォトエッセイ

スッポンも亀も彼岸の甲羅干し

正岡子規に「毎年よ彼岸の入に寒いのは」の句がある。母親八重の言葉をそのまま写した句とされている。季節は、暖かくなったり寒くなったりを繰り返しながら、春本番に近づいていく。もうお彼岸である。暖かな一日、都立清澄庭園に出かけた。地下鉄の清澄白河の駅から歩いてわずか5分。別世界のような庭が広がっている。ここは、江戸の豪商紀伊國屋文左衛門の屋敷跡ともされている。明治に入り、三菱の創始者である岩崎弥太郎によって整備された名勝の一つだ。中に入るとすぐに、摂津御影石の手水鉢があるが、この庭園には伊豆や紀州から数々の名石が集められている。池の磯渡りに使われている石も見事なものだ。

お知らせ

【2025年11月16日開催】俳句フォト深川吟行 ~俳聖 松尾芭蕉ゆかりの地を巡るツアー~(募集締切りました)

(俳句フォトの会主宰)講師紹介小山正見 1948年川崎生まれ、元校長、俳人。教育現場で子どもたちと俳句を楽しみ、退職後は写真に俳句を添える表現活動を継続。東京新聞川崎版に「小山正見のかわさき俳句フォト」連載中。都政新報にて2025年9月から「暮らしを楽しむ俳句フォト」連載開始。句集『大花野』では、認知症の妻との暮らしを静かに見つめた言葉を綴る。内容松尾芭蕉が『奥の細道』の旅に出発した深川。この歴史ある地を巡りながら、秋の深川の魅力を写真に撮り、俳句と組み合わせた「俳句フォト」を創作する吟行(散策しながら俳句を創作する活動)です。俳句フォトの会主宰・小山正見が丁寧に指導いたします。

俳句フォトエッセイ

大川や夏を呼び込む雲数多

いよいよ関東地方も梅雨明けとなった。昨日誘われて、大川端を散歩した。久しぶりだ。暑いが、それでも独特の川風が気持ちいい。かつて河岸に「餌とも」さんというお店があった。その名の通り、釣りの餌を売る店だ。堤防ができる前はすぐ土手に出て釣りが楽しめたらしい。それほど古い店だが、ぼくが八名川小学校に勤務していた20年前にもまだ営業を続けていた。学校に鈴虫や蛍を届けてくれた事もあった。あの「餌とも」のおばちゃんは今も達者でいらっしゃるだろうか。江東区芭蕉記念館も大川沿いにある。芭蕉史跡展望公園からの隅田川の眺望は何度見ても見飽きない。大川と清洲橋の景観は見事である。

俳句フォトエッセイ

春兆すブルーボトルの一号店

通りかかったので、中を覗いてみた。なかなかの盛況のようである。ブルーボトルの一号店。江東区の平野町にある。一般に清澄白河と言われるが、駅からも遠くわかりにくい場所だ。この店ができたのが2015年だ。当時は行列ができて入ることも難しかった。こんな不便な場所に店を作るという感覚が当時は不思議だったし、そこに客が来るというのも不思議だった。このブルーボトルが起点になり、清澄白河近辺におしゃれなカフェやアイスクリーム、ベーカリーなどの店が続々とでき、「下町の代官山」と呼ばれるエリアにあっという間になった。東京都現代美術館が近くにあるということも条件としてはよかったのかもしれない。