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温泉

俳句フォトエッセイ

通勤の自転車並び草の絮(わた)

武蔵野線の三郷駅である。ぼくの住んでいる元住吉からはずいぶん遠い。この三郷に月に一度通っている。認知症対応のディサービスで皆さんと一緒に俳句を楽しむ会をしているのだ。参加者は20人弱。簡単に言えば、参加者の方々の口から出た言葉を五・七・五の形に整えて、作品化し共有する。瞬時に整えるのは難しいが、こども俳句の経験が生きてくる。約一時間でこの日は60句ぐらいできた。「暑かったねぇ。残暑だね。何してた?」「何もしてないよ。グダグタしてただけ」★何もせずグダクダしてた残暑かな「私は昔はテニスやってたの」★暑くてもテニスやってる残暑かな笑って答えない人いる。

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咲かんとす大垣城の桜かな

昨年に引き続き大垣市で行われた「高校生東西俳句決戦in大垣」に審査員として参加した。「夏の俳句甲子園に匹敵する大会にする」。実行委員会の鼻息は荒い。高校生のディベートに舌を巻いた。初見の俳句に対して、すぐさま鋭い評を加える。反論も噛み合っている。そのディベートが途切れない。能力と集中力の高さが際立っている。素晴らしい高校生の力を見せてもらった。この高校生の才能を発揮させ、その力をみんなに見せ、自信に繋げたのはこの大会があったからだ。西田拓郎先生をはじめ、準備された方々の努力に感謝したい。その感動に加えて、ぼくにとっては個人的に素晴らしいことが二つあった。一つは外山一機さんに出会えたことだ。

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美濃の春ぜつたい卵かけご飯

大垣に着いたら「ここ」と決めていた。大垣駅の1階にある美濃味匠。おにぎりやお弁当も売っているが、店内でも食事ができる。ほうじ茶が250円するのに、コーヒーは100円という変な店だ。卵かけご飯は700円だった。昨年は確か500円だったはずだ。「高校生東西俳句決戦in大垣」の審査員を昨年から仰せつかっている。昨年は寒かった。雨が降り気温は6℃しかなかった。今日は20℃はあるだろう。正に春の陽気だ。大垣の街中を歩き、大垣城に登った。大垣城は昭和11年に国宝に指定されたが、昭和20年の空襲で全焼した。現存するものは、外観をそっくりに再建された城である。ゆっくり大垣の街を歩いた。立派な黒い瓦の家が続く。

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ひたすらに歩きて浸る初湯かな

すっかり温泉にハマってしまった。宮前平の温泉まで行こうかとも考えたが、乗換二回はかったるい。スマホで調べたらあった。綱島だ。ここなら電車で二駅。かつて「綱島温泉」があった。東横線の窓から湯のマーク。見た記憶がある。既になくなったはずだ。新しい施設らしい。綱島の駅からかなり離れている。歩くと30分近くかかりそうだ。「まぁいいや」暇だし、バスでもあるに違いない。綱島の駅はすっかり綺麗になっていた。新綱島という新しい駅までできている。キョロキョロと見回したが、結局バスはわからなかった。ひたすらに歩く。「綱島温泉湯けむりの庄」は想像したよりずっと立派な施設だった。車が次々に吸い込まれてくる。

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行列のできる温泉大晦日

誰でも考えることは一緒だ。大晦日、一年の終わりぐらい足を伸ばしてゆっくり温泉に浸かりたい。一泊する余裕はないけれど、スーパー銭湯♨ぐらいなら行ける。溝口温泉喜楽里なら、バス一本で行ける。老人パスを使えばバス賃も半額の百十円だ。この温泉は近くにある影向寺を訪れた帰りに見つけた。一風呂浴びて気に入った。露天風呂がいい。熱さもほどほどで気持ちいい。寝湯というのがあり、本当の半身浴ができる。油断すると眠ってしまう。高炭酸風呂が愉快だ。炭酸の泡が身体中を包んでくすぐったい。炭酸が体内に浸透し、血行が良くなると大きく書いてある。何だかとても効きそうである。もちろんサウナもある。