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観光資源

俳句フォトエッセイ

 新涼の工場夜景てふ穴場

川崎駅からバスで約20分。ここは、川崎区水江町である。運河の向こう側には東亜石油や日本触媒の工場の灯(あか)りが広がっている。暗い空が燃え上がるかのようだ。しばらく眺めていたら、後ろから足音がドヤドヤと聞こえてきた。観光バスが着いたのだ。工場に囲まれたこの場所は、今や工場夜景見学ツアーの中心になっている。いしだあゆみさんの「ブルー・ライト・ヨコハマ」をご存じだろうか。150万枚売れた伝説的なヒット曲である。1968年発売というから今から半世紀以上前の話だ。作詞の橋本淳さんは、この曲のモチーフにしたのは「川崎の工業地帯の青白い灯り」だったと語っている。

俳句フォトエッセイ

ぐいぐいと頭もたぐる花菜かな

雨がやんで、急速に気温が上がった。一雨ごとに春が来ると言うが、本当だ。一夜のうちに、菜の花の背が伸び花が生き生きとしてきた。聞こえるわけではないが、音を立てて菜の花が成長しているように感じられる。菜の花の原産地は、地中海あるいは中近東のトルコ辺りと言われているが、弥生時代には既に日本に入ってきたようだ。和名は「アブラナ」。その名の通り、菜種油を取るために栽培されたのだろう。そう言えば、子どもの頃飼っていた鳩の餌に黒く小さな菜種を混ぜたことがあった。潰せば油が滲み出てきそうだった。「菜」というのは、食べられるものという意味だから、菜の花は「食べられる花」だろうか。