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銀杏並木

俳句フォトエッセイ

切先を天に伸ばして銀杏散る

「紅葉(黄葉)」は、秋の季語だが、東京の紅葉は遅い。気づけばもう十二月だ。急に木々が色付いてきた。桜紅葉も美しいが、銀杏の散る様には晩秋の風情がある。「銀杏散る」という季語は、銀杏の葉が降りしきるイメージだ。銀杏の起源は古く、2億7千年前の古生代に遡る。また、樹齢千年、2千年の巨木も各地に存在する。いずれにしても銀杏は長寿だ。燃えにくく、昔から寺社や武家屋敷などに植えられてきた。排気ガスにも強く、街路樹としても広く用いられてきた。銀杏は、東京都の木(オフィシャルツリー)にもなっている。銀杏並木と言えば、神宮外苑、絵画館前である。迷わず出かけた。

俳句フォトエッセイ

銀杏散る映(ば)えを狙つてツーショット

ご存知、神宮外苑の絵画館前である、都政新報の「暮らしを楽しむ俳句フォト」の取材を兼ねて出かけた。銀杏は12月いっぱいは持つかと思っていたが、もう相当に散っている。歩道は既に黄色く染まっている。そんなには長くもたないだろう。見に行ってよかった。神宮外苑の銀杏の特徴は、芯止めをしていないことだ。だから細く細く、上へ上へと伸びていく。多くの銀杏の並木が芯止めをして少しこんもりしているのとは対照的である。銀杏並木を見ながら考えたことは、「銀杏散る」という季語についてだった。「銀杏(いちょう)」だけでは季語にならない。銀杏散ると言って、初めて秋の季語になる」と子供たちには教えてきた。

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新緑の田園調布の並木道

久しぶりの田園調布だ。西口の銀杏並木の新緑が眩しい。ぼくは田園調布を歩くのが好きだ。緑に囲まれた閑静な住宅街を散歩すると心が落ち着く。その理由の一つは、ぼくが田園調布小学校の卒業生だからだろう。母親は今から考えるとかなりの教育ママだった。本当は学芸大学の附属小学校に入れたかったが試験で落ちた。抽選とぼくは聞いていたが、眉唾だ。父親が青山師範の附属を出ているので、それに倣いたかったのだろう。「寄留」と言っていたが、田園調布に住んでいた父親の親友Mの家に住んでいることにして、ぼくは毎日東横線に乗って田園調布小学校に通った。クラスメイトの家の庭はゴムボールでの野球ができるほど広かった。