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関東労災病院

俳句フォトエッセイ

病院の窓の外なる冬景色

関東労災病院の食堂から中原区平和公園の緑が見えるが、どことなく寒々しい。ちいさな事件があった。食事をしていた方が突然倒れられた。館内放送が流れると、あっという間に10人を超すお医者さんや看護師さんが集まり担架が用意された。皆若い人だった。ぼく自身も救急車で病院に運ばれたことがあるし、顔面神経麻痺の際は10日間入院した。亡くなる前に母がお世話になった井田病院も思い出深い。大雪の中見舞いに行ったことを思い出す。母は尊厳死協会の会員だった。胃ろうはもちろん、点滴もしないと言い張った。そんな母を宥めすかして、入院させた。痛みが取れて帰ってきた母に「なぜ入院させたのか」と責められた。

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寒の入骨粗鬆症に立ち向かふ

病院を梯子する一日だった。最初は関東労災病院。年明けとあって、相当な混み方だ。採血は予約してあったので、スムーズだった。この日は普通の採血ではなく「安静採血」。30分間ベッドに横たわってから採血するというものだ。どうして安静が必要なのかよくわからないが、必要なのだろう。30分間動かないと言うのは結構きつい。横を向いても、腕を動かしてもいけない。「ミイラのように動かないでください。何処か痒くなったら呼んでください。」と言うのだ。指一本動かしてはいけないということだ。夕方には整形外科に行く。骨粗鬆症の注射をするためだ。昨年骨粗鬆症の検査をした。すると「骨密度が若い人の70%しかない。」

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ざばざばと冷やし中華の出来上がり

究極の個人情報だが、ぼくには糖尿病の持病がある。家系だ。祖父は、糖尿病で死んだと子供の頃に聞かされた。糖尿病そのものでは死ぬわけはないから、おそらく合併症だろう。父も糖尿病だった。コーヒーにはサッカリンを入れて飲んでいた。70歳前後から目が悪くなり、天眼鏡を使って本を読んでいた。テレビを観ることも辛かったのか、ラジオばかり聴いていた。ぼくの場合、それと比べればかなりましだ。明確な合併症はまだ出ていない。しかし昨年、糖尿病を測る数値として用いられるヘモグロビンA1cの値が8を超え9に近づいた。危険信号だ。今年の初め、他の事情も重なって病院を自宅の近くの関東労災病院に変えることにした。

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病院の看板大き六日かな

暮れに近くの医者で市の健康診断を受けた。職を離れて二年。久しぶりの健康診断だ。次の朝その医院から電話がかかってきた。「健康診断の結果でお知らせしたいことがありますから来てください」悪い話に決まっている。いそいそと出かけたら「不整脈があります」それもペースメーカーレベルだと言う。ずいぶん人を驚かす。不整脈なら今に始まった話ではない。一度は負荷心電図もとり、心臓の画像診断までした。その時は「大丈夫」と言われた。しかし、考えてみれば十年も前の話だ。関東労災病院に紹介状を書いてもらった。喜寿を迎えると言うのはこういうことかと思った。そろそろ死ぬ準備をしておかなければならない。