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早春の常盤湯に行く月曜日

小山正見

常盤湯は江東区森下、常盤二丁目にある銭湯だ。
先日、勇んで木曜日に行ったら定休日だった。だから今日は再チャレンジである。
この日は森下駅近くの音楽喫茶サンメイトで俳句教室をした。オーナーの桜さんには、現役時代からお世話になっている。静かで落ち着ける素敵な喫茶店だ。時々音楽イベントがある。桜さん自身が歌手なのである。
すぐそばの自転車屋シラカワサービスに寄る。ぼくが八名川小学校に勤めていた時のPTAの会長が彼だった。今は地域全体をまとめる立場にいる。
息子さんと娘さんの成長した写真を見せていただく。
古本屋さんにも寄った。「古書しいのき堂」である。品揃えが良い。今はもう書店にない中村真一郎や福永武彦の本も棚に並んでいる。
大木ゆう子の『現代秀句』を見つけた。ぼくが俳句に最初に出会った『秀句』の続編という位置付けの本だ。
「これは買うしかない」

常盤湯は懐かしい。ぼくは八名川小学校を退職してから約1年間常盤に住んでいたからだ。
番台に90を超えたおじいさんが座り、入れないほどの熱い湯が売りだった。
その銭湯を大改装して、今の常盤湯がある。行列ができるほどの人気で、外には「待合所」まである。
制限時間70分とあるのには驚いた。
中に入ると、今流行りの炭酸泉はもちろん、ジェットバスから露天の天然温泉まである。ボディソープやシャンプーも完備されている。しかし、脱衣所の高い天井は元のままだ。老人から青年まで客層は幅広い。
かつてこの銭湯で、町会長さんとよく顔を合わせたものだ。しかし、今日は残念ながら見知った顔はない。
それにしても青年の尻はどうしてこう美しいのだろう。たるみ皺一つない。
滑って転ばないようにぼくはそろそろと縁を探り、風呂を出た。
制限時間の70分を超えていないか少し心配になった。