俳句フォトエッセイ2025.08.10熾烈なる烏鷺の戦ひ夜の秋小山正見「烏鷺の戦ひ」とは、囲碁のことである。烏が黒、鷺が白を表すというわけだ。この勝負、ぼくが黒で有利に戦いを進めていたが、中央の黒が切られ風雲急を告げた。相手のTさんが間違えてくれたので勝ちを拾った。Tさんとは毎月一回碁を打っている。もう15年以上続いているのではないか。最初は錦糸町だった。教職員互助会のサロンがあったからだ。その後はいくつかの碁会所を転々とし、新橋に落ち着いた。今は市ヶ谷である。最初はぼくのほうが強かった。ところがTさんがぐんぐん腕を上げ、一時は追い越された。今は勝ったり負けたり、丁度良い勝負を繰り返してる。先月は勝てる勝負だったが、最後の一手で見損じをして逆転された。と言うわけで、今回はぼくが黒だったのだ。囲碁のルールは簡単だ。交点に交互に打つこと。囲んだら取ること。そして陣地が広い方が勝ち。これだけだが、ご存じのように驚くほど奥が深い。勝負が相対的で変幻自在だからだ。柔軟な考え方をしないと上達しない。碁盤は宇宙に例えられるが、人生に応用できそうな考え方が数多くある。「取ろう取ろうが取られの元」なんて言うのもある。つまり、欲張るなと言うことだ。お互いに一手ずつ打っているのだから、自分だけ得しようとするな。相手にも与えなくてはいけない。という考え方は学校経営にも随分役立った。誰かをやっつけるのではなく、ウィンウィンになる方法を考えるべきなのだと知った。
「烏鷺の戦ひ」とは、囲碁のことである。烏が黒、鷺が白を表すというわけだ。
この勝負、ぼくが黒で有利に戦いを進めていたが、中央の黒が切られ風雲急を告げた。相手のTさんが間違えてくれたので勝ちを拾った。
Tさんとは毎月一回碁を打っている。もう15年以上続いているのではないか。
最初は錦糸町だった。教職員互助会のサロンがあったからだ。その後はいくつかの碁会所を転々とし、新橋に落ち着いた。今は市ヶ谷である。
最初はぼくのほうが強かった。ところがTさんがぐんぐん腕を上げ、一時は追い越された。今は勝ったり負けたり、丁度良い勝負を繰り返してる。
先月は勝てる勝負だったが、最後の一手で見損じをして逆転された。と言うわけで、今回はぼくが黒だったのだ。
囲碁のルールは簡単だ。交点に交互に打つこと。囲んだら取ること。そして陣地が広い方が勝ち。これだけだが、ご存じのように驚くほど奥が深い。勝負が相対的で変幻自在だからだ。柔軟な考え方をしないと上達しない。
碁盤は宇宙に例えられるが、人生に応用できそうな考え方が数多くある。
「取ろう取ろうが取られの元」
なんて言うのもある。つまり、欲張るなと言うことだ。
お互いに一手ずつ打っているのだから、自分だけ得しようとするな。相手にも与えなくてはいけない。という考え方は学校経営にも随分役立った。
誰かをやっつけるのではなく、ウィンウィンになる方法を考えるべきなのだと知った。