俳句フォトエッセイ2026.02.06白銀や風切るスキーのはやさかな小山正見コルチナオリンピックの開幕が近い。NHKのスポーツニュースでは、毎晩欠かさず関連映像を流している。冒頭の俳句は文部省唱歌「スキー」の歌詞を剽窃したものである。「♪山はしろがね 朝日をあびて すべるスキーの 風きるはやさ…」で始まるこの歌は昭和7年発行の「新訂尋常小学唱歌に掲載されたという。「スキー」という新しい文化が日本社会に歓迎された証だろう。戦後、高度経済成長の時代、スキーは爆発的に普及した。各地にスキー場が開かれ、夜行のスキーバスが運行された。就職して2年目、ぼくもそのスキーバスの一員となって、苗場に向かった。恐々ボーゲンで緩斜面を下っていた。「上まで行こう」と誘われてリフトに乗った。見たこともないような急斜面だった。しかし、滑るしかない。転び、転びやっとの思いで下まで降りた。「ああ、怖かった」と思ったが、不思議なことに、これまで滑っていた緩斜面が平らに見えて、怖くなくなった。帰る時間が近づいてきた。「もう一本」他のスキーヤーと衝突しそうになった。避けようとした瞬間足を捻り酷く転倒した。「骨折かもしれない」足を引き摺り、やっとの思いで帰りのバスに辿り着いた。結局は「捻挫」だったが、後遺症は長く続いた。にもかかわらず、毎年のように冬になるとスキーに出かけるようになった。志賀高原にも黒姫にも行った。子どもを連れては、奥日光や吾妻高原に出かけた。いつから行かなくなったのか、記憶は定かではないが、スキーボードが流行り興醒めしたことは覚えている。実際にはとても無理だろうが、誘われたらもう一度スキーを履いてみたい。
コルチナオリンピックの開幕が近い。NHKのスポーツニュースでは、毎晩欠かさず関連映像を流している。
冒頭の俳句は文部省唱歌「スキー」の歌詞を剽窃したものである。
「♪山はしろがね 朝日をあびて すべるスキーの 風きるはやさ…」で始まるこの歌は昭和7年発行の「新訂尋常小学唱歌に掲載されたという。「スキー」という新しい文化が日本社会に歓迎された証だろう。
戦後、高度経済成長の時代、スキーは爆発的に普及した。各地にスキー場が開かれ、夜行のスキーバスが運行された。
就職して2年目、ぼくもそのスキーバスの一員となって、苗場に向かった。
恐々ボーゲンで緩斜面を下っていた。
「上まで行こう」
と誘われてリフトに乗った。見たこともないような急斜面だった。しかし、滑るしかない。転び、転びやっとの思いで下まで降りた。
「ああ、怖かった」
と思ったが、不思議なことに、これまで滑っていた緩斜面が平らに見えて、怖くなくなった。
帰る時間が近づいてきた。
「もう一本」
他のスキーヤーと衝突しそうになった。避けようとした瞬間足を捻り酷く転倒した。
「骨折かもしれない」
足を引き摺り、やっとの思いで帰りのバスに辿り着いた。
結局は「捻挫」だったが、後遺症は長く続いた。
にもかかわらず、毎年のように冬になるとスキーに出かけるようになった。志賀高原にも黒姫にも行った。
子どもを連れては、奥日光や吾妻高原に出かけた。
いつから行かなくなったのか、記憶は定かではないが、スキーボードが流行り興醒めしたことは覚えている。
実際にはとても無理だろうが、誘われたらもう一度スキーを履いてみたい。