雨粒を纏ひて萩の溢れをり
雨の中の萩は、一層風情を増すように思える。葉に雨粒が丸く浮かんでいる。朝起きたら、一面に萩がこぼれ無数の花が散っていた。芭蕉の「奥のほそ道」に一つ家に遊女も寝たり萩と月がある。市振という宿で遊女に「旅の道連れにしてくれないか」と頼まれる有名な場面だ。この句については、芭蕉の創作ではないかという説が有力である。いかにも出来すぎているからだろう。その証拠は同行した曾良の日記には一言も触れられていないということらしい。俳句は全て事実というわけでは無さそうだ。それにしても上手い。萩が出てくることで、遊女の哀しさがほのかに感じられる。










