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季語葛切

(くずきり)[夏]

葛粉で作った細長い涼菓。冷やして黒蜜などで食べる。

この季語の俳句フォト:3句

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俳句フォトエッセイ

六月の葛切の味京の味

今日6月11日は、ぼくと妻の結婚記念日である。54年前のことだ。その時、ぼくは東京都の教員の職を得てからまだ2ヶ月しか経っていなかった。結婚式は、神楽坂にあった東京都の教育会館で「祝う会」形式で行った。仲人は大学の研究室の指導教官であった城丸章夫先生に頼んだ。先生は、ぼくの両親に「邦子さんは正見さんには過ぎた人です」と述べたそうだ。僕たちの結婚生活は、結婚式の日のある失敗から出発している。式と披露宴が終わり、その日宿泊する予定の東銀座東急ホテルに着いて初めて気づいた。宿泊のクーポンや切符がなかったのだ。慌てて足立区のアパートまでタクシーで取りに帰った。新婚旅行の行き先は京都だった。

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葛切を男一人で喰らひけり

久しぶりの京都だ。驚いたのは、新横浜から京都まで2時間もかからないことだ。9時30分に乗って、11時半前には京都に着いてしまった。これなら日帰りも可能だろう。新幹線を降りて、びっくりしたことが更に2つ。一つは京都駅構内の飲食店街が雰囲気よくリニューアルされていたこと、もう一つは京都でSuicaが使えるようになっていたことだ。2013年からそうなっていたようだが、前回は一日券を使っていたからか、全く気が付かなかった。まず向かったのは、四条河原町の葛切りの「鍵善」である。四条の橋の近くと思い込んでいたが、実際はかなり奥で、祇園の入口に近かった。店に入って記憶が蘇った。

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葛切は新婚の味京の味

昨日はさくらんぼだったが、今日は葛切だ。三代目茂蔵という豆腐が安くて美味い店がある。埼玉の春日部が本拠地で、関東を中心に400店以上が展開されている。ここで葛切を売っていた。税込で183円だった。葛切には思い出がある。僕ら(私と邦子)が結婚したのは1972年の6月だった。二人とも24歳だった。神楽坂にあった都立教育会館で結婚式をあげ、新婚旅行は京都だった。俵屋に次いで名高い炭屋という高級旅館に泊まった。随分気張ったものだ。その時に食べたのが祇園四条にある鍵善良房の葛切だった。高級旅館で懐石料理も食べたはずだが、まるで覚えていない。覚えているのは鍵善の葛切だけだ。