曝書して父の書きたるラブレター ②
父・小山正孝は生前、丸山薫賞をいただいた『十二月感泣集』など、8冊の詩集を刊行している。父の死後、書斎からノートに書かれた膨大な数のソネットが見つかった。『逃げ水』や『愛しあふ男女』と重なる部分があるとはいえ、なぜこれらのソネットを発表しなかったのか。今となっては不思議である。坂口昌明さんがこれらの詩篇を整理し『未完ソネット集』を編んでくださった。これらの詩篇には、正孝のナマの感情が溢れており、そのことが逆に躊躇を生んだのではないかとも思う。母へのラブレターの中にも詩の草稿らしきものが含まれていた。今回は、それを紹介したい。


