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それぞれ

俳句フォトエッセイ

梅雨深し薪で焚きたる湯の温み

【銭湯紀行】その14奥沢松の湯ネットで調べたら、奥沢駅から2分の場所に銭湯があることがわかった。行ったら、シャッターがまだ閉まっていた。てっきり営業開始を午後3時と思い違いしていたのだ。営業開始は、3時20分。火曜日と水曜日は休みである。近くで時間を潰して、再度挑戦。フロントではなく、昔ながらの番台。靴箱の鍵がロッカーの鍵を兼ねている。ぼくの前にお客さんは一人だけ、そのうちおじいちゃんが一人、若い男が一人。天井も高く広い洗い場で出会ったのは、結局この3人だけだった。浴槽は3つ。それぞれ違ったジェットが楽しめる。横からの吹きつけるもの、足元から湧き上がるもの、渦を巻くように流れるもの。

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花の昼五山第一建長寺

2日前の浅草の桜は満開に程遠かった。そんなわけで、鎌倉の桜にもあまり期待していなかった。バスの中から見た若宮小路の桜もさほどでない。だから度肝を抜かれた。見事な桜だ。建長寺の山門をバックに咲き満ちている。取り敢えず一礼をして春の寺あまりの見事さに開いた口が閉まらない。見ると道端に君が代で歌われるさざれ石がある。見たものを何でも句に詠んでいく。枝垂れたる桜の下のさざれ石満開と見えた桜には、よく見るとまだまだ蕾が残っている。満開もまだまだ咲くといふ桜目を周囲にやる。建長寺にはいろいろな建物があり、それぞれの道が続いている。専門道場と書かれた道の奥には桜の木は一本もない。

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思い切り足を伸ばして春うらら

銭湯にハマっている。出先の近くに風呂屋がないか確かめるのが習慣になった。豪華なスーパー銭湯もいいが、最近は飾らない街の銭湯の温もりに惹かれる。この日は、谷中の朝日湯に寄った。東京メトロ千代田線の千駄木駅から歩いてわずか2分だ。昔ながらの銭湯だが、サウナも完備されている。浴槽にそっと足を入れる。いかにも下町らしい熱めのお湯が肌に痛い。我慢して入るとその熱さが次第に心地良くなるから不思議だ。東京の銭湯は1970年代には2500軒もあったが、現在は400軒ほどに減っている。しかし、最近はサウナブームもあり、銭湯は若者にも人気らしい。