【初心者歓迎】俳句フォトの会 会員申込はこちら

もんじゃ焼き

俳句フォトエッセイ

映画館なけれど六区夏は夏

暑い日だったが、約束があって浅草に出かけた。最近の浅草は、外国人観光客も多く賑わいは半端ではない。人力車のお兄ちゃんが声を張り上げている。浴衣を着た女の子が形ばかりに扇子をあおいでいる。新仲見世に入るとすぐ右側に鰻のつるやがある。多くの店が変わる中でここは健在だ。今半本店も賑わっている。驚いたのは、もんじゃ焼きの店が増えたことだ。昔は浅草のもんじゃと言えば、染太郎と相場が決まっていたが、新仲見世だけで、新しい店が5軒あった。加えて増えたのは包丁屋だ。いったいどういう理由なのだろうか。唐辛子の薬研堀は昔と少しも変わらない。隣に店を構えていた「余荷解屋(よにげや)」が懐かしい。

俳句フォトエッセイ

大川に桜の雨の降りしきる

吾妻橋のアサヒビールの22階からの眺めはなかなかなものだ。桜が満開になるのも近いだろう。浅草の思い出をもう少し語りたくなった。ぼくは、30年もの間、墨田区の業平橋に住んでいた。スカイツリーのすぐ近くだ。浅草までは歩いて15分ほど。入り浸っていたと言ってもよい。しかし、酒は飲まなかったので、飲み屋だけは知らない。有名な神谷バーすら行ったことがない。代わりに行ったのが、喫茶店だ。入り浸った最初の店は「misty」と言った。純喫茶ではなく、スナックといた風情。ジュークBOXがあり、ぼくはここでフランソワーズアルディの「もう森へなんか行かない」を知った。当時流行っていたインベーダーゲームにもハマった。

俳句フォトエッセイ

花冷のオレンジ通りに一服す

オレンジ通りは、かつて区役所通りと呼ばれていた。浅草新仲見世と交わっている通りである。人と会う約束があったが、早目に着いてしまった。角のスタバで一休みしながら流れる人波を見ていた。外国人を含めて、観光客は皆「おのぼりさん」に見えた。浅草の人出はすごい。地下鉄の改札口を出たところから人で溢れている。驚いたのは和菓子屋亀十の人の列。整理券すら配られている。雷門では人力車が何台も人待ち顔で並んでいる。浅草の観光センターにも列ができている。オーバーツーリズムと批判もされるが、人が多いと活気がある。閑散としているより、この喧騒の方が余程浅草らしい。新仲見世を歩いてみた。