【初心者歓迎】俳句フォトの会 会員申込はこちら

インベーダーゲーム

俳句フォトエッセイ

夏の果てぼくの時代が朽ちていく

よく寝ているはずなのに、体が重いと感じる日が続く。今まで、エスカレーターには乗らず、階段を上ることを旨としていたが、とてもダメだ。階段を上ると、太腿の裏が痛い。息が上がる。これが急に襲ってきた暑さのせいだといいのだが。湯島に出た。ぼくは、いろいろなところに行きつけの喫茶店を持っている。酒を呑まない代わりのコーヒーの店だ。湯島には「フレンチヴォーグ」という店があった。シックで白い壁の落ち着いた店だ。深煎りの珈琲がうまい。トイレが他と共用でわざわざ鍵を借りて入った。店の前まで行って、はじめて無くなっていることに気づいた。ドアだけは昔のままだ。内装は取り払われ、廃墟のように広がっている。

俳句フォトエッセイ

大川に桜の雨の降りしきる

吾妻橋のアサヒビールの22階からの眺めはなかなかなものだ。桜が満開になるのも近いだろう。浅草の思い出をもう少し語りたくなった。ぼくは、30年もの間、墨田区の業平橋に住んでいた。スカイツリーのすぐ近くだ。浅草までは歩いて15分ほど。入り浸っていたと言ってもよい。しかし、酒は飲まなかったので、飲み屋だけは知らない。有名な神谷バーすら行ったことがない。代わりに行ったのが、喫茶店だ。入り浸った最初の店は「misty」と言った。純喫茶ではなく、スナックといた風情。ジュークBOXがあり、ぼくはここでフランソワーズアルディの「もう森へなんか行かない」を知った。当時流行っていたインベーダーゲームにもハマった。