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代わり

俳句フォトエッセイ

夏の果てぼくの時代が朽ちていく

よく寝ているはずなのに、体が重いと感じる日が続く。今まで、エスカレーターには乗らず、階段を上ることを旨としていたが、とてもダメだ。階段を上ると、太腿の裏が痛い。息が上がる。これが急に襲ってきた暑さのせいだといいのだが。湯島に出た。ぼくは、いろいろなところに行きつけの喫茶店を持っている。酒を呑まない代わりのコーヒーの店だ。湯島には「フレンチヴォーグ」という店があった。シックで白い壁の落ち着いた店だ。深煎りの珈琲がうまい。トイレが他と共用でわざわざ鍵を借りて入った。店の前まで行って、はじめて無くなっていることに気づいた。ドアだけは昔のままだ。内装は取り払われ、廃墟のように広がっている。

俳句フォトエッセイ

総身を浸す黒き湯菜種梅雨

銭湯紀行その2麻布黒美水温泉竹の湯麻布十番温泉に行きたいと思ったが、調べると遠の昔に閉店していた。代わりに行ったのが「麻布黒美水温泉竹の湯」だ。地下鉄麻布十番の1番出口から約5分。遠くはないが、入り組んだ住宅地の中にあり、少し分かりにくい。近くにはボルダリングの練習場もある。マンションの一階が竹の湯。広くはないが、比較的新しい。名前の通り、湯は墨のように黒く澄んでいる。創業は大正時代に遡るそうだ。浴槽は二つ。41.5°Cと43°Cだ。壁のタイル画は、帆船日本丸である。波を切る様まで丁寧に描かれている。気持ちが良いが長湯するとのぼせそうである。掃除に入ってきた店主が客に声を掛けている。