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階段

俳句フォトエッセイ

冷まじき昭和の残滓山田荘

壁に張ったトタン板は、赤く錆びている。もう誰も入居者は居ないだろう。外付けの階段は荒果てている。そんな山田荘にも光る時代があったはずだ。ぼくは、この古びたアパートの脇を通りながら、新婚の数か月を過ごしたアパートを思い出した。北千住から西新井大師に向かう大師道、西新井小学校の前辺りにそのアパートはあった。名前は山賢荘。外付け階段の2階、6畳と4畳半の2部屋、風呂はなかった。ままごとみたいな結婚生活だった。結婚と同時に就職したぼくは、その部屋から職場である足立区立江北小学校に通った。同時に入った新卒の仲間が7人もいる学校だった。ぼくは、2年生の担任に充てられた。

俳句フォトエッセイ

梅雨明を今か今かと石畳

写真をよく見ると石畳の色が違うのがわかるだろうか。色の違う部分は、つい先日掘り返して工事をしていた箇所である。しかし、一日で元の石畳に戻っている。実はカッターで切れ目を入れて石畳調にしているのだ。丈夫だし、見た目も良い。ブレーメン通りがこの石畳に至るまでには紆余曲折があったが、ここでは省く。この道を通って、ぼくは駅へと向かい仕事に出かける。しかし、最近「老いた」と感じることがある。一つは歩行のスピードだ。ぼくは懸命に歩いているつもりなのに、隣のスマホを見ながら歩いている兄ちゃんに敵わない。若い女の子にもどんどん抜かされる。次は階段だ。