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俳句フォトエッセイ

夏の朝此処にもスタバ郡山

昨年に引き続いての会津での俳句フォトとワインの夕べに出かける、主催者の会津ワイナリー会の横山さんからは、東京駅7時40分発の「やまびこ」に乗車するように指示されていた。行く前日になって、ようやく大人の休日倶楽部パス19800円(ネットだと18800円)を購入した。これは、JR東日本管内なら、5日間新幹線も含め乗り放題、指定席も6回取れるという切符だ。旅行好きにはたまらない魅力だろう。年に数回、企画されているらしい。おそらく閑散期の集客の目玉なのだろう。ところが、7時40分のやまびこの指定が満席で取れない。自由席もあるが、不安もある。

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煌々と 夕焼けの海 広がりぬ

世の中には、海を見る穴場のような場所がある。たとえば江ノ電の鎌倉高校前駅が、それだ。ホームから見る七里ケ浜の光景には特別感がある。実は同じようなすてきな駅が、川崎のすぐ近くにある。JR鶴見線の終点、海芝浦駅だ。 1926(大正15)年に貨物専用として誕生した鶴見線は、今年で100年目を迎える。鶴見から海芝浦までは約10分。沿線には、JFEスチールの工場やヤマト運輸の物流センターなどの巨大な建物が立ち並び、電車は工業地帯の中を進んでいく。終点の海芝浦駅も、東芝グループでエネルギー事業を行う「東芝エネルギーシステムズ」の敷地内にある。だから、一般の人は駅から外に出ることはできない。

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見渡せば白日傘白日傘白日傘

西日本では、既に梅雨明けしたという。関東地方の梅雨明けも7月上旬が予想されるらしい。猛暑の夏がやってくる。最近は毎年猛暑が積み重なってくる。たまったものではないが、ぼくの記憶に残る猛暑は34年前だ。江東区の学校から港区の笄小学校に転勤して1年目だった。笄小学校の笄(こうがい)とはかんざしのことで、江戸時代は職人町だったのだろうと想像される。霞町の交差点の近くだ。秋元康の作詞でとんねるずが歌った「雨の西麻布」のど真ん中にあったのが笄小学校だ。足立、江東と下町を回ってきた自分としては、随分場違いな学校に来てしまったなと思った。ぼくは1年生を担任していた。この年が暑かった。

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月末となりて散髪日和かな

本当は、鎌倉吟行に行く予定だった。用ができて残念ながら断念した。少し時間が空いたので床屋に行った。ほぼ、1ヶ月に一度行くことにしている。この10年は写真の床屋だ。駅の横の細い路地を通り、住吉神社の脇を抜ける。決して便利なところではないのに、客は多い。昔の床屋は半日がかりだった。I時間以上待って、ようやく椅子に座り、散髪も何もかも丁寧だ。終ると日が暮れているというのは大袈裟だが(笑)そして、その分高い。3,000円以上したと記憶している。そこにQBハウスが登場した。いわゆる10分床屋である。しかも1,000円。それまで数千円掛かる床屋に行っていたのが馬鹿らしく感じた。しかし、問題もあった。

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紫陽花の断首の時の近づけり

まだまだ梅雨は続いているのに、紫陽花が枯れ始めている。これも地球温暖化、酷暑の影響である。紫陽花は、気温が一定以上になると枯れるらしい。先週一週間の暑さのせいに違いない。すっかり生気が失くなってきた。紫陽花は水を好む花だ。鉢植えの紫陽花に二日間水をあげなかったら、すっかり萎れてしまった。慌ててたっぶりの水で植木鉢を満たしら、次の日には復活したので、胸を撫でおろしたが、油断禁物だ。植物に詳しいAさんに「そろそろ花を切った方がいいわね。そうしたら来年も大きく咲くから」と言われた。どこを切れば良いかの図まで丁寧に書いて教えてくださった。首を切るのは忍びないが「泣いて馬謖を切る」しかない。

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地下通路煌々として梅雨湿り

屋根を打つ雨の音で朝4時に目が覚めた。雨漏りがないか気になった。もう一度寝たら、寝過ごしてしまった。今日は、立川国際高校附属小学校に授業に行く。今年で4年目だ。この学校は面白い。4年前は、1年生しかいなかった。年に1学年ずつ増えていき、今年は4年生までが在籍している。慌てて家を出る。どうにか間に合いそうだ。活気のある2年生だった。60分で20句も30句も詠む子がいて舌を巻いた。理解力が半端ない。最後に一番気に入った俳句を選び清書するのだが、どの子も自分の力で選ぶことができる。これにも感心した。最近は、自分で「選ぶ」ことのできない子が増えている。

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気に入りの本を持ち寄る梅雨の夜

もう一年以上前になるだろうか。イケメンの青年が感泣亭を訪ねてきた。「読書会をしたいのですが、会場を貸してくれませんか」今時、奇特な青年がいるものだ。それから毎月一回土曜日の夜に「読書会」が始まった。ルールは簡単である。参加者が自分の推薦する本を持ち寄り、それについて代わりばんこに語る。スルーして終ることもあるし、議論になることもある。ぼくには、このやり方は新鮮だった。読書は一人でするものと長い間思ってきたからだ。時に人に読んだ本を薦めることあったが、こうして皆で持ち寄ってその話をするという習慣はなかった。梅雨に入ったこの夜、急に参加できない人もいていつもより少人数だった。

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一本の電話線より夏つばめ

妻とグループホームで面会している最中に電話があった。Mからだ。Mとの付き合いは30年を越す。ぼくが港区の麻布小学校の教頭になった時に、Mは隣の学校の教頭だった。歳はぼくより1歳若いが、教頭としては先輩だった。どういうわけか気が合った。それに彼の奥さんとぼくは江東時代に一緒の学校に居て、同じ学年を組んでいたという縁もあった。地区の教頭会の仲間で、京都に旅行に行ったこともある。ザラメを敷いた関西風のすき焼きを一緒に食べた。金沢に行った時は、生の蟹にかじりついた。彼は、早く昇任し学校も移ったので10年以上疎遠だった。その彼と江東区でまた一緒になった。退職してからも、付き合いは続いた。

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少しでも役に立てれば半夏生

江東区教育委員会主催の「俳句教育研修会」が行われた。この会は以前にもあり、ぼくも講師を務めていたが、コロナで消滅してしまった。それを復活させたのは、深川芭蕉俳句大会を支える神明宮の内野宮司さんだった。教育長に直談判したのだ。復活して3回目、どういう訳か、俳人の堀本裕樹さんとぼくが二人で講師を務めることになった。堀本さんとは古い縁だ。同じ結社に在籍していたよしみから、江東区での俳句の授業を手伝ってもらったこともある。まだ、彼が俳人協会の新人賞をとる前だった。教室では、ぼくは彼を「俳句の王子様」と紹介したが、堀本さんは、今や俳句界における本物の王子様になっている。参加者は約70人。

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怪しげな店もありけり旱(ひでり)梅雨

先週は京都に行ってのんびりしたのに、今週はやけに忙しい。授業が3日、先生方の研修会が3回。そのうえ、土曜日は中学校俳句部もある。現役時代に戻ったかのようだ。この日は午前中は川崎市の小学校3年生の授業。午後には亀戸の学校で教員研修会。しかも夜も夜で重要な会議もあった。三連ちゃんだ。亀戸での研修会は実に面白かった。先生方も乗ってきて、和気藹々の会になった。最後に句会を開いたら、校長先生の句が図らずも一位になった。しかし、疲れた。老人性の疲れだ。この辺りが現役時代とは違う。普通なら、錦糸町から総武線で武蔵小杉まで行くのが一番早い。しかし、武蔵小杉は東横線に乗り換えるのに一駅近く歩く。「やだなぁ」。