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季語夏

(なつ)[夏]

立夏から立秋の前日まで。暑さが厳しく、緑が濃くなる季節。

関連する言葉:夏シャツ、夏怒濤

この季語の俳句フォト:8句

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俳句フォトエッセイ

映画館なけれど六区夏は夏

暑い日だったが、約束があって浅草に出かけた。最近の浅草は、外国人観光客も多く賑わいは半端ではない。人力車のお兄ちゃんが声を張り上げている。浴衣を着た女の子が形ばかりに扇子をあおいでいる。新仲見世に入るとすぐ右側に鰻のつるやがある。多くの店が変わる中でここは健在だ。今半本店も賑わっている。驚いたのは、もんじゃ焼きの店が増えたことだ。昔は浅草のもんじゃと言えば、染太郎と相場が決まっていたが、新仲見世だけで、新しい店が5軒あった。加えて増えたのは包丁屋だ。いったいどういう理由なのだろうか。唐辛子の薬研堀は昔と少しも変わらない。隣に店を構えていた「余荷解屋(よにげや)」が懐かしい。

俳句フォトエッセイ

とんかつはにいむら歌舞伎町は夏

急に暑くなった。空が夏になっている。新宿に出た。ここにも梅雨が明けたような空気が広がっている。昼飯に何を食べるか?食べたいものがない。紀伊國屋書店の地下が食堂街になっている。昔からここはよく来た。茹でたてスパゲッテイの店がある。隣はうどん屋だ。何となく食べる気にならない。カレー屋も二軒ある。どうもそんな気分ではない。寿司屋や卵かけご飯の店もある。卵かけご飯が二千円以上する。結局、通り抜けて外に出る。アカシアのロールキャベツは先日食べたばかりだ。一瞬、冷やし中華もいいかと思ったが、ぴったりこない。こんな時、最後に残るのがとんかつだ。

俳句フォトエッセイ

夏シャツの裾を出さうか出すまいか

何だか恥ずかしい写真で申し訳ない。この夏シャツのオレンジ色が好きだ。もう30年以上着ているのではないかと思う。よくもつものだ。最近はTシャツが多くなり、襟付きはたまにしか着ない。問題はこの裾をどうするかという話だ。Tシャツならまず外に出す。ワイシャツの裾は普通はズボンの中に入れるだろう。ワイシャツはフォーマルだからだ。襟付きのシャツはその中間形だから迷うのかもしれない。しかし、かつては必ず裾はしまったものだ。しまわないと「だらしがない」と叱られた。それが変わったのはいつ頃のことか。学校で問題になったのは子どもの体育着問題だった。

俳句フォトエッセイ

大川や夏を呼び込む雲数多

いよいよ関東地方も梅雨明けとなった。昨日誘われて、大川端を散歩した。久しぶりだ。暑いが、それでも独特の川風が気持ちいい。かつて河岸に「餌とも」さんというお店があった。その名の通り、釣りの餌を売る店だ。堤防ができる前はすぐ土手に出て釣りが楽しめたらしい。それほど古い店だが、ぼくが八名川小学校に勤務していた20年前にもまだ営業を続けていた。学校に鈴虫や蛍を届けてくれた事もあった。あの「餌とも」のおばちゃんは今も達者でいらっしゃるだろうか。江東区芭蕉記念館も大川沿いにある。芭蕉史跡展望公園からの隅田川の眺望は何度見ても見飽きない。大川と清洲橋の景観は見事である。

俳句フォトエッセイ

跳ね上げてこの夏一の湯もみかな

草津温泉である。学校に勤めていた頃、職員旅行というものがあった。半ドンの土曜日の午後出発し、日曜日に帰ってくる。毎月積立をして、行きたくても行きたくなくても行く職場の「親睦」旅行だ。行き先は、熱海や伊東、湯河原など伊豆箱根方面が多かった。新幹線があり、東京から一時間程度で到着する便の良さが受けた。用事があって、一緒の列車に乗れなくてもすぐ後から追いかけられるし、次の日用があれば早めに帰京できる。しかし、毎年伊豆箱根だと飽きる。そこで、日光や山梨の石和温泉、群馬の伊香保温泉などを挟むことになる。草津も行ったはずだと思っていたのに、草津温泉の中心にある「湯畑」を見ても、記憶が蘇らない。

俳句フォトエッセイ

阿部詩の号泣パリの熱い夏

会場に響き渡るような声で泣き叫んでいる阿部詩の映像を見た瞬間の印象は、「みっともない」である。詩に見えているのは、自分と自分の感情だけだ。周りへの配慮が何もない。詩が退場するまで、次の試合はストップされ、控えている選手は入り口で待たされている。詩の行為はわがまま極まりない。柔道とは「道」である。負けた時の潔さこそ、「道」の教える一番のことだったのではないか。しかし、そんなことは詩は百も承知であろう。にも関わらず詩は泣いた。阿部詩をここまで追い込んだものは何か。絶対に勝たなければならない。期待に応えなければならない。猛烈なプレッシャーにさられたことは、容易に想像できる。

俳句フォトエッセイ

夏シャツに一点物のハンチング

言わずと知れたウイリアム・モリスの柄である。ウイリアム・モリスは、十九世紀後半に活躍したイギリスのアーティストで「モダンデザインの父」と呼ばれた。この帽子は、東横線の学芸大学にある帽子屋Viridianであつらえてもらったものだ。学芸大学は、祖父が昔に住んだ土地だった。母が懐かしがり、何度か付き合って散歩した。古い鰻屋があり、一緒に食べた。母が他界した後、その鰻屋を探して学芸大学に降りた。あったはずの鰻屋は姿を消していて、代わりに見つけたのが帽子屋Viridianだった。我が家の家系は帽子好きである。母はおしゃれで幾つも帽子を持っていたし、父も晩年まで帽子を愛用していた。

俳句フォトエッセイ

全国のカレー集合夏怒濤

まだまだ怒濤というほどの暑さではないが、このパンフレットには怒涛のようなカレーが載っている。カレーは夏の食べ物だと思う。汗をかき、フーフー言いながら食べるのがあっている。このパンフレットは郵便局にあった。郵便局がこの種の商売をしていることは知っていたが、この量!流石に度肝を抜かれた。こんなにご当地カレーがあるのか!先日はとんかつについて書いたが、実はぼくはカレーにも目がない。俳句の授業で学校を訪れた時、たまに「好きなものは何ですか?」と聞かれることがある。こんな時には、迷わず「カレーライス」と答える。好き嫌いが多かった自分でも、カレーライスはよく食べた。