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加藤学園

俳句フォトエッセイ

色を増す源兵衛川のカンナかな

八名川小のカンナも見事だったが、三島の源兵衛川のカンナは更に見事だった。加藤学園での授業の3回目が終わった。最後の授業は「俳句フォト」だ。各自に写真を用意してもらい、それに俳句をつける。俳句フォトは、俳句初心者にはぴったりの俳句制作法である。写真には、必ず「題材」が写っている。だから初心者でも「見えたものを詠む」ことから始められる。しかも、写真を撮った瞬間の驚きや感動が残っているので句の焦点も定まりやすい。しかしさすが高校生、言葉のチョイスがなかなか良い。コンクールに入賞できるのではないかと思われる作品もちらほら。この日は楽しみがあった。ぽん友のSと三島で会うことになっていたのだ。

俳句フォトエッセイ

水の町水の都の青葉陰

この日も沼津の加藤学園で午後の授業がある。少し寝坊し駅に向かった。東横線が動いていない。いつも空いているホームに人が溢れている。これには、少し焦った。新横浜で切符を買うにも時間がかかる。ジパング倶楽部の会員で割引になるのはいいのだが、いちいち列に並んで買わなければならない。列の長さにうんざりする。時刻表を見る。のぞみは何分おきかにじゃんじゃん来るのに対して、三島に停まるこだまは、30分に1本しかない。こんなことにイライラしている自分にイライラしている自分がおかしかった。新幹線に乗ってしまえば、三島はあっという間だ。思い立って三島で降りた。駅からすぐそばの鰻屋に見覚えがあった。

俳句フォトエッセイ

揺れながらスカイウォーク五月富士

加藤学園の3回目の授業。今日で最後だ。授業の前に「何処に行こうか」と考えながら、三島駅を降りたら富士山が見えた。1回目は沼津駅前の商店街を散策した。2回目は沼津御用邸記念公園に行った。今年は沼津港には行っていない。しかし、今日の気分は魚ではない。三島も良い。水の都だ。疏水を歩くのも、三嶋大社もなかなかだ。楽寿園の緑も魅力的だ。しかし、富士山。「何かあったなぁ」と思い出したのがスカイウォークだ。バス乗り場を確かめたら、すぐわかった。スカイウォークまで710円だった。スカイウォークは人しか通れない、正に観光用の橋だ。長さは400メートル。頑丈な吊り橋だが、風が吹くと微妙に揺れる。

俳句フォトエッセイ

ことごとく傾げる松や南風吹く

今日は雨とあきらめていたら、運のいいことに止んでいた。今日は加藤学園での授業がある日。沼津だ。それなら、と早めに家を出た。沼津の御用邸記念公園に行くためだ。記念公園というのだから今は御用邸はない。案内板を読むと、昭和44年に沼津市に貸与されたとある。すると持ち主はまだ宮内庁なのだろう。元々は旧皇室の夏の別邸だった。昭和天皇も幼い時に70日滞在したとある。100室以上の部屋のある本邸は空襲で全て焼け落ちてしまったが、東別邸と西別邸は残っている。これがなかなかのものだ。入場料410円を払う価値は十分にある。居間のテーブルの上に投球盤があった。子どもの頃ぼくもこの遊びをしたと懐かしかった。

俳句フォトエッセイ

残雪や神の在(ま)します富士の山

新幹線の中から撮った富士山である。こう見ると、確かに霊験あらたかという感じがする。今日は沼津だ。加藤学園の高校生に俳句を教える。数年前から呼ばれ、2年生に俳句や俳句フォトを教えている。素直で熱心なので、すぐにこちらの意図を察して合わせてくれる。今日の授業も大成功だった。俳句フォトを全員が作り、全員の評をし終わった瞬間に終わりのチャイムがなった。ぼくの授業はかなりのテンポなのだが、担当のN先生がぼくの授業を見事に支えてくれている。成功するのはそのおかげだ。どんな具合に加藤学園の授業が始まったのか忘れたが、僕にとっては楽しい年間行事の一つになっている。沼津と言えば、沼津漁港だ。