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ロマンチック

俳句フォトエッセイ

手を握り祭の夜を彷徨す

句集『大花野』に収録したこの句を詠んだのは、今から7年前のことだ。色々な気持ちが交錯していた。お祭りに出かけたら楽しいだろうな。妻も喜ぶだろう。しかし大丈夫かな。元住吉の駅前にある住吉神社に出かけた。あたりは屋台が店を出し、人で溢れていた。昔ながらの焼きそばや射的もあった。しかし、予想したよりずっと人が多い。妻を迷子にしたら大変だ。思わず妻の手を握り人混みの中を歩いた。妻も不安だったのだろう。しっかりぼくに寄り添っている。特に何か目的があったわけではない。境内をただ歩き、屋台をのぞいた。人混みから抜けた時はほっとした。その祭の夜を詠んだのが冒頭の句である。

俳句フォトエッセイ

梅雨空や恋人たちは手を繋ぐ

うっとうしい梅雨空が続いていたある日、駅に向かう人の列を見ながら妙なことを考えた。傘を差しながら手を繋いでいるカップルがいたからだ。普段でも普通に手を繋ぐカップルは多い。恋人同士や夫婦なのだろう。微笑ましく、ロマンチックな光景である。時には、歳とった老夫婦が手を繋いでいる風景を見ることもある。考えてみれば、男女(オス・メス)が手を繋ぐ動物はヒトだけではあるまいか。直立歩行で両手が自由に使えるからか。猿だって、毛繕いはするだろうが、手を繋ぐ猿なんて見たことがない。先日、YouTube「大花野チャンネル」の収録では、句集『大花野』の中の一句《手を繋ぎ祭の中を彷徨す》を取り上げた。