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俳句フォト

俳句フォトエッセイ

往く路にさざんか溢るるばかりなり

さざんかは息の長い花である。十一月頃から花をつけ始め、半年もの間咲いていたりする。咲き終わっても葉の緑が美しい。妻のお世話になっているグループホームがこの路の先にある。さざんかはぼくに元気をくれる。妻がグループホームにお世話になるようになってから丸三年が過ぎた。四回目の正月を迎えた。ぼくはこの間、このさざんかの路を二百回近くの往復したことになる。今から考えると最初の一年間は普通に歩けたし、話もそれなりに通じた。二年目になると歩けなくなり、車椅子になった。自分で体を支えるのが難しくなってきた。三年目になって、言葉があまりでなくなってきた。今は、自分で食事をすることも難しくなっている。

俳句フォトエッセイ

ひたすらに歩きて浸る初湯かな

すっかり温泉にハマってしまった。宮前平の温泉まで行こうかとも考えたが、乗換二回はかったるい。スマホで調べたらあった。綱島だ。ここなら電車で二駅。かつて「綱島温泉」があった。東横線の窓から湯のマーク。見た記憶がある。既になくなったはずだ。新しい施設らしい。綱島の駅からかなり離れている。歩くと30分近くかかりそうだ。「まぁいいや」暇だし、バスでもあるに違いない。綱島の駅はすっかり綺麗になっていた。新綱島という新しい駅までできている。キョロキョロと見回したが、結局バスはわからなかった。ひたすらに歩く。「綱島温泉湯けむりの庄」は想像したよりずっと立派な施設だった。車が次々に吸い込まれてくる。

俳句フォトエッセイ

石蕗やリール俳句のあれやこれ

いよいよ大晦日になった。M君に「君の今年の漢字は何か?」と問われた。「うーん」と一瞬考え、頭に浮かんだ漢字は「活」である。考えれば考えるほど、活きて、活かされた一年だったと思う。①感泣亭に人が集い、活きた場所になった。シュトーレンの史ちゃんは「感泣亭恐るべし」と呟いた。サロンd e感泣亭に加えて「あなたを語る会」「読書会」「言葉の部屋」などの取り組みが生まれ、順調に推移した。ワインの会やプリンの会など皆で楽しんだ。②俳句フォトの会が生まれ、成長した。各地でのイベント、研修会が行われ活き活きと活動できた。

俳句フォトエッセイ

土井伸の運を呼び込む歌留多かな

感泣亭歌留多第ニ弾として「土井さんの達筆神経衰弱」が売り出された。ぼくと土井さんとの関係について話してみよう。八名川小学校で子ども俳句に取り組み始めた頃、保護者にも俳句を広めたいと思った。そして始まったのが「八名川句会」だ。この句会、今も続いている。ある時、メンバーの一人であったOさんが、新メンバーを連れてきた。それが土井さんだった。その時は、土井さんは学校の近くで書道教室を開き、Oさんはその生徒だった。土井さんは生徒だったOさんの誘いを断れなかったのかもしれない。土井さんはしばらくの間、八名川句会に参加されていたが、そのうち姿が見えなくなった。上野の方でギャラリーを始められたと聞いた。