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浅草

俳句フォトエッセイ

閉店まで粘る輩や秋灯し

この日もカフェの閉店まで粘った。4時間は居ただろうか。図書館でものを書いたり、本を読んだりすればいいのに、どうもあの堅苦しい静寂が苦手だ。感泣亭には、父の残した立派な書斎があるし、スペースもある。冷暖房は自分の具合にあわせられるし、好きな音楽を聴ける。よほど便利だとは思うのだが、何だか落ち着かない。思い出してみると、ぼくの「書斎」の半分は喫茶店だった。最初は、浅草のフラミンゴだ。この店は国際通りにあり、今でも2階のバーは残っているはずだ。お神輿で有名な宮本卯之助商店の一つおいた隣にあった。鮮やかな緑色の壁に大きな絵がかかっていた。前金制で濃いフランス風のコーヒーが出てきた。

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食パンは日本の文化豊の秋

朝食は、コメダで取ることにした。写真のようにコーヒーを頼むとトーストとゆで卵が付いてくる。カフェ・オレセットにすると570円だが9枚綴チケットを購入すると400円台で食べることができる。この厚切り食パンのトーストは、昔ながらの喫茶店のモーニングではおなじみだ。ところが、このモーニングセットはスターバックスにはない。タリーズにもない。サンドイッチやクロックムッシュはあるが厚切り食パンのトーストはメニューにないのだ。ドトールにはサンドイッチ風のモーニングはあるが、ここにも厚切りトーストのモーニングはない。どうしてだろうと気になった。ヨーロッパを見てみよう。

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手拍子も掛け声も買ふ酉の市

11月12日は酉の市だった。起源は、日本武尊(やまとたける)に遡る。東征の戦勝を鷲神社に感謝して参拝したという故事による。現在では商売繁盛を願うお祭りだ。東京で一番有名なのは、浅草の鷲神社だろう。狭い境内に縁起物の熊手を売る露店が立ち並び、威勢のよい掛け声が飛び交う。酉の市が催される神社は都内に三十ヶ所以上あるが、今回は新宿の花園神社に出かけた。靖国通り沿いから所狭しと露店が並んでいる。焼きそばやベビーカステラ、チョコバナ、焼き鳥なんでもござれだ。境内に入ると十段もありそうな提灯が張り巡らされ、参拝の人の列が続いている。縁起物の熊手を売る露店は60店舗もあるだろうか。

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深川の奥の深さや鰻食む

鰻は大好物だ。先日はわざわざ三島まで出掛けて鰻を食べた。ぼくは、長いこと墨田区の業平橋に住んでいた。鰻を食べによく浅草に出かけた。仁丹塔の近くの「やっ古」や雷門2丁目の「初小川」にはよく通った。昔は今ほど鰻は高価な食べ物ではなかった。先日と言っても昨年だが、友人と隅田川沿いの前川に行った。前川は鰻屋として老舗中の老舗で200年以上の歴史を持つ。隅田川の景色を眺めながらの鰻は最高だったが、目の玉が飛び出るくらい高かった。子供が小さい時は、時々鰻を出前でとった。当時は、カツ丼とそれほど値段は変わらなかった。鰻禅という店で今は人気店になっているようだ。