俳句フォトエッセイ2026.09.29閉店まで粘る輩や秋灯し小山正見この日もカフェの閉店まで粘った。4時間は居ただろうか。図書館でものを書いたり、本を読んだりすればいいのに、どうもあの堅苦しい静寂が苦手だ。感泣亭には、父の残した立派な書斎があるし、スペースもある。冷暖房は自分の具合にあわせられるし、好きな音楽を聴ける。よほど便利だとは思うのだが、何だか落ち着かない。思い出してみると、ぼくの「書斎」の半分は喫茶店だった。最初は、浅草のフラミンゴだ。この店は国際通りにあり、今でも2階のバーは残っているはずだ。お神輿で有名な宮本卯之助商店の一つおいた隣にあった。鮮やかな緑色の壁に大きな絵がかかっていた。前金制で濃いフランス風のコーヒーが出てきた。それに金貨の形のチョコレートが一枚付く。ぼくはいつも大きなテーブルの角に座り、本を読んでいた。素敵な喫茶店なのに、コーヒーの値段が高かったせいか、いつも空いていた。業平橋のジョナサンもぼくの「書斎」だった。24時間営業でテーブルが広く、明るい。作業するにはうってつけだった。コーヒーが何杯でもお代わりできたし、夜中は客が少なかった。当時住んでいた団地からわずか50メートル。「ちょっと隣に行ってくる」3時間も4時間もここで過ごした。元住吉に越してからは、店を転々とした。マックもいいし、上島珈琲もよく使った。マックは公共空間のような気楽さがあるが、椅子が硬く周りは高校生ばかり。上島珈琲は価格が高い上に充電用のソケットがない。ドトールはごみごみし過ぎている。今は、写真のカフェ。落ち着くし、何時間でも居られる。リモート会議も電話でのおしゃべりもできる。冷房が効きすぎていないところも気に入っている。ぼくは、どうやら静かすぎず、人の気配を感じるようなところが一番落ち着くのかもしれない。季語秋灯し(あきともし)[秋]俳句フォト歳時記を見る →
この日もカフェの閉店まで粘った。4時間は居ただろうか。
図書館でものを書いたり、本を読んだりすればいいのに、どうもあの堅苦しい静寂が苦手だ。
感泣亭には、父の残した立派な書斎があるし、スペースもある。冷暖房は自分の具合にあわせられるし、好きな音楽を聴ける。よほど便利だとは思うのだが、何だか落ち着かない。
思い出してみると、ぼくの「書斎」の半分は喫茶店だった。
最初は、浅草のフラミンゴだ。この店は国際通りにあり、今でも2階のバーは残っているはずだ。お神輿で有名な宮本卯之助商店の一つおいた隣にあった。鮮やかな緑色の壁に大きな絵がかかっていた。前金制で濃いフランス風のコーヒーが出てきた。それに金貨の形のチョコレートが一枚付く。ぼくはいつも大きなテーブルの角に座り、本を読んでいた。素敵な喫茶店なのに、コーヒーの値段が高かったせいか、いつも空いていた。
業平橋のジョナサンもぼくの「書斎」だった。24時間営業でテーブルが広く、明るい。作業するにはうってつけだった。コーヒーが何杯でもお代わりできたし、夜中は客が少なかった。
当時住んでいた団地からわずか50メートル。
「ちょっと隣に行ってくる」
3時間も4時間もここで過ごした。
元住吉に越してからは、店を転々とした。
マックもいいし、上島珈琲もよく使った。マックは公共空間のような気楽さがあるが、椅子が硬く周りは高校生ばかり。
上島珈琲は価格が高い上に充電用のソケットがない。ドトールはごみごみし過ぎている。
今は、写真のカフェ。落ち着くし、何時間でも居られる。リモート会議も電話でのおしゃべりもできる。冷房が効きすぎていないところも気に入っている。
ぼくは、どうやら静かすぎず、人の気配を感じるようなところが一番落ち着くのかもしれない。