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通勤

俳句フォトエッセイ

秋の雲高層ビルや二辰小

二辰小とは、江東区立第二辰巳小学校のことだ。先日俳句の研修会で久しぶりに訪れた。実は、ぼくは、30代のほとんどをこの学校で過ごした。二辰小は最近50周年を迎えたそうだが、ぼくが勤務したのは、10周年の頃。つまり40年も前のことだ。業平橋の自宅からバスを乗り継いで通勤した。豊洲の工場の間を通り、運河に架かった橋を越えると忽然と辰巳の都営の大団地が現れた。当時は僻地だったのだ。ある時雪が降り、バスが不通になった。その時は40分ほどかけて東西線の木場駅まで歩いた。今は深川ギャザリアになっている藤倉電線の工場のわびしい裸電球がいい思い出だ。今ではすっかり様変わりした。

俳句フォトエッセイ

風に揺れ風を揺らせてねこじゃらし

都政新報で俳句フォトの新連載が始まりました。毎週火曜日にアップ予定です。第一回は以下です。写真に俳句を添えて表現する「俳句フォト」に取組んでいる。現代は一億総スマートフォン時代、つまりみんながカメラを持ち歩いて生活している。これを活用しない手はない。気になったことを写真に撮り、それに五七五を加えるだけで作品が生まれる。旅の記録にも街の記録にも人生の記録にもなる。この度都政新報の紙上で作品掲載の機会をいただけることになった。皆様もご一緒に楽しんでいただけると嬉しい。ご存知!ねこじゃらしである。誰でも子供の時に遊んだ記憶があるだろう。街の中にもコンクリートの隙間にも生えている。すごい生命力だ。

俳句フォトエッセイ

通勤の自転車並び草の絮(わた)

武蔵野線の三郷駅である。ぼくの住んでいる元住吉からはずいぶん遠い。この三郷に月に一度通っている。認知症対応のディサービスで皆さんと一緒に俳句を楽しむ会をしているのだ。参加者は20人弱。簡単に言えば、参加者の方々の口から出た言葉を五・七・五の形に整えて、作品化し共有する。瞬時に整えるのは難しいが、こども俳句の経験が生きてくる。約一時間でこの日は60句ぐらいできた。「暑かったねぇ。残暑だね。何してた?」「何もしてないよ。グダグタしてただけ」★何もせずグダクダしてた残暑かな「私は昔はテニスやってたの」★暑くてもテニスやってる残暑かな笑って答えない人いる。

俳句フォトエッセイ

春の雨見渡す限り傘である

久しぶりの雨だ。大船渡の森林火災がこの雨で鎮火に向かってくれると嬉しい。さて当たり前の話だが、雨が降ったら傘を差す。子供の頃、傘は貴重品だった。なくそうものならひどく怒られた。それが今はビニール傘。家の中にも溢れている。どこかに置き忘れたい気分にすらなる。調べた訳ではないが、この「傘」という習慣が始まったのは、結構近代なのではないかという気がする。農作業などをする時に傘は使わない。長い距離を移動する時も重い傘をずっと差し続けるのは至難だ。だから、蓑とか頭に被る笠という選択になる。「傘」が便利なのは、近距離のちょっとした移動の時だけだ。つまり、それは都市生活と関係している。