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俳句フォトエッセイ

十月を迎へん夜の散歩かな

夕食後、夜の散歩に出かけた。本当に久しぶりだ。我が家から元住吉駅の向こう側まで、時間にして約二十分から三十分。歩数にして約三千歩歩く。早足で、できれば手を振って歩く。実は、糖尿病対策なのだ。我が家は糖尿病家系。祖父は糖尿病が原因で亡くなったと聞いた。父は、今の私の年頃にはほとんど目が見えなかった。糖尿病性網膜症だったと思われる。そのため、本は天眼鏡で読んでいた。長いものが読めないので、短歌や俳句が読書の中心だった。ぼくも五十代の半ばから医者にかかり始めた。ヘモグロビンA1cの値に一喜一憂してきた。数値が7を超えないようにと医者に言われ続けてきた。

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ラーメン屋またラーメン屋食の秋

28日(土)の「ブレーメンを俳句フォト」は実に楽しいイベントとなった。作品は、10月中旬以降商店街のコミュニティセンターに展示し、皆さんに見ていただく予定である。詳細が決まったら、またお知らせする。写真のこの街角の店、工事が進んでいた。どんな店ができるかと密かに心躍らせていたら、ラーメン屋だということが判明。随分念入りに工事し、しっかりしたカウンターもできている。外には「なぎちゃんラーメン」のネオン看板。資金も投入し、腰を落ち着けて商売を進めようとする意気込みが感じられる。この場所は、次々に店が変わる場所であった。以前もラーメン屋だったことがある。直近はケーキ屋だった。

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街にこの人ありて豊の秋

この人とは、伊藤博さんのことである。伊藤さんは、長くモトスミ・ブレーメン通り商店街の理事長を務められている。ぼくは、このブレーメン通りの端っこで生まれた。子どもの頃(1950年代)、周りは田んぼばかり。春になるとあたり一面にカエルの合唱が響き渡った。雨上がりの砂利道を大型バスが水たまりの水をはね飛ばしながら通っていた。当時は、元住吉西口商店街と言っていた。どこにでもあるような普通の商店街だった。その商店街がいつの間にか変貌を遂げた。モトスミ・ブレーメン通り商店街になったのだ。全長は、550メートル。商店街に加盟している店は180店舗。一日中、人波の途絶えることない、にぎやかな商店街である。

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一本に百の蕊あり曼珠沙華

曼珠沙華の俳句と言えば、何と言っても山口誓子のつきぬけて天上の紺曼珠沙華が有名だ。曼珠沙華の赤と空の青との対比が鮮やかである。この句は、ぼくに俳句の魅力を感じさせてくれた句の一つだ。30代の半ば頃である。そう考えるとぼくと俳句の付き合いは、40年になるのかもしれない。誓子に並ぶのが、森澄雄の西国の畦曼珠沙華曼珠沙華だろう。金子兜太には曼珠沙華どれも腹だし秩父の子がある。曼珠沙華は、一般に彼岸花と言われる多年草だ。田畑の畦や寺院やお墓の周辺にもよく見られる。モグラなどの獣害対策として植えられることも多かったようだ。日本で繁殖している曼珠沙華は種では子孫を残せないらしい。

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秋日和伊右衛門カフェの一休み

まだ暑いとはいえ、すっかり秋の気配だ。川崎に出たついでに前から一度でも入りたかったラゾーナにある「伊右衛門カフェ」に寄った。あのペットボトルの「伊右衛門」である。ペットボトルのお茶の売り上げは伊藤園の「お〜いお茶」が絶対王者の地位にいるが、今年前半はその「お〜いお茶」を抜いて「伊右衛門」がドップの座にいるようだ。「伊右衛門」はサントリーのブランド。ネーミングの由来は京都の福寿園の創始者福井伊右衛門によるらしい。その福寿園との共同開発がこの名になった。それらしい名前を持ってくるものだと感心する。因みに先日、川崎中原区の100人会議でサントリーの名前の由来を伺った。

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水割もワインも冷も秋の水

実は珈琲屋なのだが、夜はバーのようにもなる店だ。だからカウンターに酒が並んでいる。ぼくは、酒は飲まない。いや飲めない。三代続きの極め付けの下戸だ。しかし、飲める奴が羨ましい。酒が飲めれば人生は三倍楽しいものになる。絶対そうだ。嫌なことを忘れられる。羽目を外せる。楽しくなる。一日をリセットできる。だから、羨ましくて、羨ましくてたまらない。妻は、若い頃は底なしの呑兵衛だった。ぼくの親友のA君の来た時など、二人でウイスキー一本空にした。年に一度は同僚に肩を抱えられて帰ってきた。時には転んで顔に青たんを作ってきた。それでも酒はやめなかった。それほどに酒は魅力的なのだ。新酒のことを新走りとも言う。

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九月尽珈琲館のモーニング

珈琲館はチェーン店で各地にある。ぼくが時々入るのは、九段下、門前仲町、そしてこの住吉店である。最近は観光地などに「珈琲館蔵」という和風の高級店を立ち上げたそうだ。カフェ・ベローチェやカフェ・ド・クリエなども同系列だと知ってびっくりした。ぼくは、江東区住吉の珈琲館で12年前から年に数度モーニングを食べる。近くの深川七中で、月に一度江東区中学校俳句部の会合があるからだ。九月。四月から始めて半分が過ぎた計算になる。今日の俳句部では、中秋の名月にちなんで月の句。また、学校近くの商店街を巡りミニ吟行もした。わずかな時間に子どもたちが次々と句を作るのには舌を巻く。

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ブローニュの森の如くに秋の色

いつまで続くこの暑さと言いたいほど酷暑が続いている。暑さ以上に湿度にやられているのかもしれない。しかし、秋は着実に進んでいる。写真は、江東区の南砂町駅前の公園を撮したものである。よく見ると樹々の緑が褪せ始めている。色の変わり始めた葉もある。眺めてるいると幾分ひんやりしてきた気分にもなる。不思議なものだ。江東区はマンションやビルばかりの街との印象があるが、それは間違いである。緑が多い自然豊かな街と言ってよい。大きな公園がいくつもある。大島中央公園、猿江恩賜公園、木場公園、清澄公園、大島小松川公園、辰巳の森海浜公園etc。夢の島も緑で覆われている。

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中秋の名月迎ふる門構

中秋の名月だった。月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月俳句の授業で、時々これを使う。読人知らず。「十五夜は何故十五夜と言うの?」とチコちゃん並みの問いを投げかける。陰暦の意味を教えるためである。僕自身についても、俳句を始める前は「十五夜」の意味など考えたこともなかった。「十五夜の意味も知らずに今日の月はなんと美しい月かと喜んでいる日本人の何と多いことか」(笑)。ぼくもその一人だった。「月々に・・・」と朗誦して「さて、いくつ月が出てきたでしょうか?」これだけで教室はかなり盛り上がる。そこが中秋の名月というわけだ。ご自分で数えていただきたい。

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趣を凝らし歌留多の揃ひ踏み

左がこの度京都の大石天狗堂から発売された「新感覚花札花とりどり」である。宣伝文句には、「最古のかるた店が提案する新しい花札のカタチ。現代に合わせた季節の花を美しく札に再現しました。」とある。大石天狗堂の創業は1800年というから今から200年以上前、江戸時代である。創業者は大石蔵之介、えっと思ったが、忠臣蔵の大石とは別人(笑)である。明治の終わりには日本で初めての活字印刷の百人一首を売り出している。麻雀牌を日本で初めて作ったのも大石天狗堂だ。カルタ「花とりどり」の特徴は、①現代になじみのある花で花札の新解釈。紫陽花、向日葵、百合、カーネーションも入っている。②プレイしやすさへのこだわり。