何の写真か、これだけではさっぱり分からないだろう。これは猫のお尻と尻尾なのだ。エアコンの室外機の上にうずくまっている猫の影が障子に映っている様子だ。

ぼくは猫を飼ったことはないが従姉妹が飼っていた。まるまると太った猫で戸口の脇の猫専用の出入り口を使っていた。顎の下を撫ででやるとゴロニャンとして可愛かった。

猫の先祖はリビアヤマネコである。
およそ一万年ほど前からネコはニンゲンと親しくなった。農耕が始まり、人間の周りにネズミが増えた。そのネズミを狙って、ネコが集まってきたという訳だ。こうして、ネズミを介して猫と人間、お互い、持ちつ持たれつの関係が生まれた。猫と人間は対等なのである。
日本に猫が入ってきたのは、飛鳥時代と言われる。仏教の伝来と一緒だ。
仏典をネズミから守るために重宝がられたらしい。

猫文化が爆発したのは、江戸時代だ。
歌川国芳の浮世絵。東海道五十三次の猫づくしの絵は有名だ。化け猫の伝説や招き猫も江戸時代に生まれた。
明治になってからは漱石の「吾輩は猫である」。どんどん猫はアイドル化してくる。
現代では、猫カフェもあり、猫カレンダーもある。テレビの猫番組も人気だ。
ちなみに、ぼくのスマホのケースは佐山愛作の猫づくし「ニャーリーを探せ」である。