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冬ぬくしカフェ•ラ•ミラの白き壁

小山正見

今年の最後の仕事は、ラボパーティ神奈川支部での「やさしい俳句」と題する講演とワークショップだった。
ラボパーティとは、つづめて言えば英語教室なのだが、これが只者ではない。物語や人との交流を通して生きた言語を身につける、英語を身につけながら、生き方も人間関係も学ぶ教室なのである。
国際交流も盛んだ。全国に支部を持ち、会員は2万人を超えるという情報もある。
この日は神奈川支部のチューター(先生役)の方々60人近くが集まった。
驚いたことがたくさんあったが、その一つはどの方も明るくて陽気だということだ。話を聞く時もジェスチャーたっぷり。さすがチューターの方々と思った。人と波長を合わせることが身についているのだろう。
物語を題材に俳句を作るワークショップをしたが、つぎつぎと句が生まれる。当然の話だろうが、言語能力の高さに舌を巻いた。
お陰様で気持ちよく講演を終えることができた。
帰りは、元町商店街まで歩いた。すると懐かしい喫茶店があった。カフェ•ラ•ミラである。
港区に勤めていた時代だから、30年程前になるだろうか。学校の帰りにカフェ•ラ•ミラでコーヒーを啜るのがぼくの習慣になっていた。カウンターの隅に一人で座り、小さなカップに入った苦い珈琲を飲みながらミルフィーユという生クリームたっぷりのケーキを食べる。至福の時だった。
ぼくがよく行った西銀座の店も、防衛省前の店もすでに姿を消したが、今でも昔の雰囲気を残しながら、カフェ•ラ•ミラはまだ健在のようだ。
幾分クリーム色掛かった壁の色が忘れられない。良い一年が終わった。