俳句フォトエッセイ2026.03.25春光を浴びて延々続く列小山正見3月1日。この日はきごさい全国小中学生俳句大会の表彰式の下見とリハーサルで清澄庭園まで出かけた。清澄白河の駅を降りると、同じユニフォームを着た人たちが円陣を組んで、打ち合わせをしている。そんなグループがいくつもある。「なにごとだろう」聞いたら「東京マラソン」だという。ここ、清澄白河の交差点は給水所になるらしい。ボランティアの数が半端ない。表彰式のリハーサルを終えて交差点まで戻って撮ったのがこの写真だ。ぼくは走ることには縁がない。そう思った瞬間、あることを思い出した。オリエンテーリングである。地図上に示された標識を辿るゲームである。経験された方も多いのではないだろうか。20代の終わりから30代の初めまで、ぼくはこのゲームにハマっていた。赴任した足立区の江北小学校に加賀谷稔という先生がいた。ぼくは発想力の豊かなこの先生に憧れていた。その彼がオリエンテーリングをやり始めたのだ。各地の大会に参加した。タイムレースだ。スタートの1分前に地図が渡される。そして野の中、山の中を走るのだ。迷うと悲惨だ。尾根一本間違えると途端に自分の現在位置がわからなくなる。ある時は山の中に1人取り残された。陽が翳り、雪まで散らついてきた。足を引きずりながらようやくゴールまで到達した。加賀谷先生は、このゲームを学校行事に取り入れた。学区内に標識を立て、こどもたちはこれを巡って点数を競った。危なそうな場所には教員が立って安全を確保した。ぼくは転勤した次の学校で若い先生を誘い、3人のチームでオリエンテーリング大会に参加した。3位に入賞し、賞状とトロフィーをもらった。小学校以来、卒業証書以外賞状に縁のなかったぼくにとって、これは貴重な賞状になった。東京マラソンの列はまだ続いている。春の光の中、ランナーの列はまだまだ途切れそうにない。
3月1日。この日はきごさい全国小中学生俳句大会の表彰式の下見とリハーサルで清澄庭園まで出かけた。
清澄白河の駅を降りると、同じユニフォームを着た人たちが円陣を組んで、打ち合わせをしている。そんなグループがいくつもある。
「なにごとだろう」
聞いたら「東京マラソン」だという。
ここ、清澄白河の交差点は給水所になるらしい。ボランティアの数が半端ない。
表彰式のリハーサルを終えて交差点まで戻って撮ったのがこの写真だ。
ぼくは走ることには縁がない。そう思った瞬間、あることを思い出した。
オリエンテーリングである。地図上に示された標識を辿るゲームである。経験された方も多いのではないだろうか。
20代の終わりから30代の初めまで、ぼくはこのゲームにハマっていた。
赴任した足立区の江北小学校に加賀谷稔という先生がいた。ぼくは発想力の豊かなこの先生に憧れていた。
その彼がオリエンテーリングをやり始めたのだ。
各地の大会に参加した。タイムレースだ。
スタートの1分前に地図が渡される。そして野の中、山の中を走るのだ。迷うと悲惨だ。尾根一本間違えると途端に自分の現在位置がわからなくなる。
ある時は山の中に1人取り残された。陽が翳り、雪まで散らついてきた。足を引きずりながらようやくゴールまで到達した。
加賀谷先生は、このゲームを学校行事に取り入れた。学区内に標識を立て、こどもたちはこれを巡って点数を競った。危なそうな場所には教員が立って安全を確保した。
ぼくは転勤した次の学校で若い先生を誘い、3人のチームでオリエンテーリング大会に参加した。3位に入賞し、賞状とトロフィーをもらった。
小学校以来、卒業証書以外賞状に縁のなかったぼくにとって、これは貴重な賞状になった。
東京マラソンの列はまだ続いている。
春の光の中、ランナーの列はまだまだ途切れそうにない。