俳句フォトエッセイ2026.01.14湯けむりの炭酸泉に柚子百個小山正見もうすぐ78歳になるというのに、今年も学校に授業に赴くなど俳句関係の仕事を多く頼まれた。忙しく疲れることもあるとは言え、幸せなことだと思う。その上、俳句フォトの連載をいただくなど、生き甲斐にもなっている。今年最後の仕事を終えて、綱島にあるスーパー銭湯「綱島温泉湯けむりの庄」行くことにした。綱島駅から歩くと20分以上かかるが、送迎のバスがある。定員は9名。その日は乗り遅れ、次のバスを15分待った。寒風にバスを待ちたる時間かな湯けむりの庄は、いつものように混んでいた。風呂に入ると、ぼくの好きな炭酸泉に柚子が大量に浮かんでいた。「そうだ、今日は冬至だ。」浮かんでいる柚子を見て、初めて気がついた。そう言えば「冬至風呂」や「柚子湯」という季語もある。最近、俳句にご無沙汰しているのて、この際、久しぶりに挑戦してみようと思った。まずは、冒頭の句である。湯けむりの炭酸泉に柚子百個実際にはそれ以上だった。肩の辺に寄せ来る柚子の数多かなあまりの柚子の多さに目が痛くなる。柚子の香の目に沁み渡る露天風呂正面に浸かっている男と目が合った。目の前の仏頂面や冬至風呂自分に目をやると手の皺が目立つ。湯でふやけると余計だ。手の皮の皺のよじれる柚子湯かな横にいた青年がすくっと立ち上がった。背中がつるりとし、肌がきれいだ。筋肉が生き生きと張っている。惚れ惚れするほどだ。青年の尻美しき柚子湯かなそう言えば、昔は風呂屋では前を隠すのが普通だった。ところが今はそんな人はほとんどいない。恥じらうことなく、皆堂々と歩いている。堂々とぶら下げている冬至風呂世の中も意識も知らないうちに変わるものなんだなぁ。今日の俳句挑戦はこれで終わりだ。
もうすぐ78歳になるというのに、今年も学校に授業に赴くなど俳句関係の仕事を多く頼まれた。忙しく疲れることもあるとは言え、幸せなことだと思う。その上、俳句フォトの連載をいただくなど、生き甲斐にもなっている。
今年最後の仕事を終えて、綱島にあるスーパー銭湯「綱島温泉湯けむりの庄」行くことにした。
綱島駅から歩くと20分以上かかるが、送迎のバスがある。定員は9名。
その日は乗り遅れ、次のバスを15分待った。
寒風にバスを待ちたる時間かな
湯けむりの庄は、いつものように混んでいた。
風呂に入ると、ぼくの好きな炭酸泉に柚子が大量に浮かんでいた。
「そうだ、今日は冬至だ。」
浮かんでいる柚子を見て、初めて気がついた。そう言えば「冬至風呂」や「柚子湯」という季語もある。
最近、俳句にご無沙汰しているのて、この際、久しぶりに挑戦してみようと思った。
まずは、冒頭の句である。
湯けむりの炭酸泉に柚子百個
実際にはそれ以上だった。
肩の辺に寄せ来る柚子の数多かな
あまりの柚子の多さに目が痛くなる。
柚子の香の目に沁み渡る露天風呂
正面に浸かっている男と目が合った。
目の前の仏頂面や冬至風呂
自分に目をやると手の皺が目立つ。湯でふやけると余計だ。
手の皮の皺のよじれる柚子湯かな
横にいた青年がすくっと立ち上がった。背中がつるりとし、肌がきれいだ。筋肉が生き生きと張っている。惚れ惚れするほどだ。
青年の尻美しき柚子湯かな
そう言えば、昔は風呂屋では前を隠すのが普通だった。ところが今はそんな人はほとんどいない。恥じらうことなく、皆堂々と歩いている。
堂々とぶら下げている冬至風呂
世の中も意識も知らないうちに変わるものなんだなぁ。今日の俳句挑戦はこれで終わりだ。