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スーパー銭湯

俳句フォトエッセイ

秋の雨炭酸泉の湯の加減

【銭湯紀行】20元住吉今井湯今井湯は我が家から一番近い銭湯である。取り上げるのは2回目である。歩いて15分だ。しかし、なかなか家から出かける気にならない。この日は、武蔵小杉で行われている椿句会の帰りに寄った。椿句会は、今回で648回目。月に一回として、54年の歴史を持つ。数年前Nさんに頼まれ、指導を引き受けることになった。会の伝統で6句出し、8句選が続いている。ぼくが始めたのは、毎回の句会報を書くことぐらいだ。久しぶりの今井湯に入って驚いたのは、券売機が新たに設置されていたことである。今はこの方式が銭湯の主流になっている。番台で金銭を取り扱わない方が安全で、管理も楽だからだろう。

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透明な泡に包まれ秋に入る

【銭湯紀行】18大垣天然温泉コロナの湯銭湯紀行の①が大垣だった。今回は再びの大垣である。午前中に大垣に着く予定だった。ところが新幹線の切符が取れない。考えてみれば夏休みだ、それもお盆である。新横浜12時21分発のひかりにようやく席が取れた。それでも15時には、大垣の駅の美濃味匠で150円のコーヒーを飲んでいた。余談だが、美濃味匠の卵かけご飯は安くてうまい。大垣には町の銭湯がもう一軒あったはずだが、休業中というので、スーパー銭湯「大垣コロナの湯」に行くことにした。ここは、コロナワールドという巨大な複合施設の中にある。この名前、新型コロナ感染症の流行期には、相当に肩身がせまい思いをしたに違いない。

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熱風の中に涼風アウフグース

【銭湯紀行】17川崎朝日湯源泉ゆいる連載のお礼と総集編の打ち合わせに東京新聞の川崎支局に向かった。支局長にお目にかかるのもこれが最後になるかもしれない。支局長は丁寧にぼくを出口まで見送ってくれた。ぼくには一つの仕事を終えた安堵があった。「さて」と考えた。「そうだ、ゆいるに行こう」ゆいるは浜川崎の近くにあるスーパー銭湯だ。結構評判が高い。川崎駅から送迎のバスもあるが、臨港バスに乗ることにした。かつて取材した大島劇場の先、鋼管二丁目で降りて歩く。ゆいるはスーパー銭湯としては意外とコンパクトだった。1階は食堂、2階が風呂。そして3階が休憩スペースになっている。料金は高めだ。

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絹の湯にほどける白や迎へ梅雨

電車に乗ったら、初老の紳士に席を譲られた。「ありがとう」と礼を言って腰かけたが、微妙に複雑な気分だった。大井町で降りることにした。末広湯という銭湯があると知っていたからだ。そこへ向かって歩き始めたら、目の前のビルに「おふろの王様」という看板が現れた。途端に末広湯まで歩くのが面倒になった。「おふろの王様」はスーパー銭湯だ。迷ったが、久しぶりのスーパー銭湯も悪くない。入浴料は、1500円。駅近にしては安い。タオルを借りることを考えれば、銭湯の約2倍だが、サウナにも入れて、休憩室も完備しているからこれなら悪くない。リストバンドをして、風呂に入る。人が多いことにまずびっくりする。

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麗らかや水の都の湯の匂ひ

銭湯紀行その1大垣湯の花温泉大垣にいる。一昨年は、スーパー銭湯「天然温泉コロナの湯」に、昨年は「大垣天然温泉湯の城」に入った。スマホで銭湯を探したら、駅のそばに湯の花温泉を見つけた。歩いて5分ほどだ。入浴料は460円、破格だ。昔ながらの番台があるのに驚いた。洗い場が7つしかない。それでも薬湯や電気風呂がある。電気風呂に手を入れたら、ビリビリきた。壁の絵もない、小さな銭湯だが、お湯は使い放題。ジェット風呂でゆったり癒された。銭湯紀行の始まりとしては、うってつけの湯だった。

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思い切り足を伸ばして春うらら

銭湯にハマっている。出先の近くに風呂屋がないか確かめるのが習慣になった。豪華なスーパー銭湯もいいが、最近は飾らない街の銭湯の温もりに惹かれる。この日は、谷中の朝日湯に寄った。東京メトロ千代田線の千駄木駅から歩いてわずか2分だ。昔ながらの銭湯だが、サウナも完備されている。浴槽にそっと足を入れる。いかにも下町らしい熱めのお湯が肌に痛い。我慢して入るとその熱さが次第に心地良くなるから不思議だ。東京の銭湯は1970年代には2500軒もあったが、現在は400軒ほどに減っている。しかし、最近はサウナブームもあり、銭湯は若者にも人気らしい。

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湯けむりの炭酸泉に柚子百個

もうすぐ78歳になるというのに、今年も学校に授業に赴くなど俳句関係の仕事を多く頼まれた。忙しく疲れることもあるとは言え、幸せなことだと思う。その上、俳句フォトの連載をいただくなど、生き甲斐にもなっている。今年最後の仕事を終えて、綱島にあるスーパー銭湯「綱島温泉湯けむりの庄」行くことにした。綱島駅から歩くと20分以上かかるが、送迎のバスがある。定員は9名。その日は乗り遅れ、次のバスを15分待った。寒風にバスを待ちたる時間かな湯けむりの庄は、いつものように混んでいた。風呂に入ると、ぼくの好きな炭酸泉に柚子が大量に浮かんでいた。「そうだ、今日は冬至だ。」浮かんでいる柚子を見て、初めて気がついた。

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ことごとく傾げる松や南風吹く

今日は雨とあきらめていたら、運のいいことに止んでいた。今日は加藤学園での授業がある日。沼津だ。それなら、と早めに家を出た。沼津の御用邸記念公園に行くためだ。記念公園というのだから今は御用邸はない。案内板を読むと、昭和44年に沼津市に貸与されたとある。すると持ち主はまだ宮内庁なのだろう。元々は旧皇室の夏の別邸だった。昭和天皇も幼い時に70日滞在したとある。100室以上の部屋のある本邸は空襲で全て焼け落ちてしまったが、東別邸と西別邸は残っている。これがなかなかのものだ。入場料410円を払う価値は十分にある。居間のテーブルの上に投球盤があった。子どもの頃ぼくもこの遊びをしたと懐かしかった。

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薄暑めく千客万来露天風呂

江東区立豊洲小学校の俳句教員研修会の日だった。先日届いたダウン誌深川の今号もの特集「海の見える公園さんぽ」を見ていた。魅力的な公園が紹介されている。まずは海の森公園。この3月に開園したばかりだ。広さは東京ドーム13個分というから半端ではない。行ってみたいなと思ったが、些か遠い。豊洲ぐるり公園ぐらいなら、午後からの研修会に間に合いそうだ。このタウン誌深川は、すでに283号。江東区の魅力を余すところなく伝えているダウン誌だ。特集だけではない。新進俳人の西村麒麟氏のエッセイから始まり、地元の町会を巡る記事があると思えば、久染健夫さんの「江戸名所図会」の連載は83回を数える。

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花疲れ炭酸泉の泡の中

大花野展の後片付けもようやく終わった。たくさんの人と出会うことができ、小林愛さんの帽子のクオリティの高さが来場者に認識された。ほぼ思い通りの成果が得られたと思う。本当に皆様のおかげだ。心地よい疲れが身体全体に広がっている。こんな時はスーパー銭湯に限る。溝の口温泉喜楽里に行くことにした。写真にもあるように、温泉の売りは「炭酸源泉風呂」なのだ。どこのスーパー銭湯に行ってもこの「高炭酸風呂」がある。高炭酸風呂とは、二酸化炭素を高濃度に溶け込ませた風呂のことで、一般的には1000ppm以上が「高濃度」とされているという。綱島にも、川崎にも新宿にも高炭酸風呂はあった。