俳句フォトエッセイ2026.03.05白樫の 林を抜けて 春の風小山正見東高根森林公園は、川崎市内にある唯一の県立公園である。JR南武線の武蔵溝ノ口駅からバスで10分ほど、森林公園のバス停で降りたらすぐだ。 パークセンター脇の階段を217段、息を切らしながら上るとピクニック広場に出る。けっこうきつい。ちょっとした登山をした気分だ。晴れて天気が良ければ富士山がきれいに見えるはずだ。 山あり谷ありの森林公園の中央に広大な芝生の広場が広がっている。親子連れが、のどかにバドミントンに興じていたが、足元には、古代の竪穴住居跡が60以上も埋まっているという。そう考えるとちょっとしたロマンである。 芝生の向こうは白樫(シラカシ)の自然林だ。触ると白樫の幹は硬い。里山の生活を支えてきた木なのだ。 住宅地開発が進む中で白樫の林は激減したが、遺跡の発見と合わせて、ここの自然林の保護が県立公園が造られた理由だったと聞く。 白樫の林を下りる道は深い森に入る気分だ。途端に風が冷たい。白樫の林全体がざわざわと鳴る。 階段を下りると、そこは湿生植物園になっている。 老夫婦が腕を組んで散歩している。犬の散歩も多い。種類はさまざまだが、ほとんどが小型犬だ。わざわざ横浜から犬の散歩のために来ている人もいる。 カメラを抱えた人も多い。800ミリの望遠レンズを抱えた人に話を聞いた。 狙いは鳥だという。この時期は野鳥が一番多く見られるらしい。レンズは白樫の林に棲(す)むヤマガラの頰の白さまではっきり捉えていた。 ベンチに座ってくつろぎたくなってきた。 日差しの下では、白樫の林を揺らしていた冷たい風が心地よく感じる。春の訪れを待ち焦がれているのは、ぼくだけではないだろう。東京新聞川崎版2/15付 「小山正見のかわさき俳句フォト」以下からご覧ください。https://www.tokyo-np.co.jp/article/468924
東高根森林公園は、川崎市内にある唯一の県立公園である。JR南武線の武蔵溝ノ口駅からバスで10分ほど、森林公園のバス停で降りたらすぐだ。
パークセンター脇の階段を217段、息を切らしながら上るとピクニック広場に出る。けっこうきつい。ちょっとした登山をした気分だ。晴れて天気が良ければ富士山がきれいに見えるはずだ。
山あり谷ありの森林公園の中央に広大な芝生の広場が広がっている。親子連れが、のどかにバドミントンに興じていたが、足元には、古代の竪穴住居跡が60以上も埋まっているという。そう考えるとちょっとしたロマンである。
芝生の向こうは白樫(シラカシ)の自然林だ。触ると白樫の幹は硬い。里山の生活を支えてきた木なのだ。
住宅地開発が進む中で白樫の林は激減したが、遺跡の発見と合わせて、ここの自然林の保護が県立公園が造られた理由だったと聞く。
白樫の林を下りる道は深い森に入る気分だ。途端に風が冷たい。白樫の林全体がざわざわと鳴る。
階段を下りると、そこは湿生植物園になっている。
老夫婦が腕を組んで散歩している。犬の散歩も多い。種類はさまざまだが、ほとんどが小型犬だ。わざわざ横浜から犬の散歩のために来ている人もいる。
カメラを抱えた人も多い。800ミリの望遠レンズを抱えた人に話を聞いた。
狙いは鳥だという。この時期は野鳥が一番多く見られるらしい。レンズは白樫の林に棲(す)むヤマガラの頰の白さまではっきり捉えていた。
ベンチに座ってくつろぎたくなってきた。
日差しの下では、白樫の林を揺らしていた冷たい風が心地よく感じる。春の訪れを待ち焦がれているのは、ぼくだけではないだろう。
東京新聞川崎版2/15付 「小山正見のかわさき俳句フォト」
以下からご覧ください。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/468924