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目凝らせば万の団栗ありにけり

小山正見

モノクロでは何の写真か一瞬迷うだろう。これはマテバシイの木の下に降り積もった落
葉の写真である。
この落葉の間に団栗(どんぐり)が隠れている。
先日子どもたちと団栗拾いをした。
「1 人 10 個は探してみよう」
と声をかけたら、あっという間に 100 個を超えてしまった。
一体どのくらいの数の団栗がこの一本の木の下にあるのだろうか。
団栗というのは、樫(かし)や櫟木(くぬぎ)などブナ科の樹木の果実のことを言う。
硬い殻に包まれ、帽子のような「殻斗(がくと)」が付いている。子供に俳句を作らせると必ずというようにどんぐりはぼうしをかぶっておさんぽだというような句ができる。
団栗を使って遊ぶのは楽しい。拾ってきたどんぐりに顔の絵を描いたり、並べてボンドで貼り付けて模様を作ったりする。 団栗ゴマもすぐできる。コンクリートをヤスリ代わりにして、どんぐりの帽子のある方を削る。そこにようじを差し込めば完成だ。うまく回すことができれば、それだけで楽しい。回る時間を競って遊んだりもする。
木によって団栗の形や大きさは様々だ。
都心の大きな公園に行けば、団栗は拾い放題かもしれない。
目を凝らして探してみてはいかがだろう。

10/28付都政新報、「暮らしを楽しむ俳句フォト」6です。