俳句フォトエッセイ2025.10.07秋気満ち疾駆疾走南武線小山正見東京都立立川国際高校付属小学校に向かっている。今日は一年生の授業だ。朝は爽やかで気持ちがいい。いよいよ秋だ。「秋気」という季語がある。秋の気配のことで、秋らしい清々しさを言う。ご存知のように南武線は川崎市を縦断している唯一の鉄道路線である。子供の頃は、この南武線に乗ることはほとんどなかった。生活圏は東横線沿線で「川崎」には縁もゆかりもなかったからだ。南武線によく乗るようになったのは「小山正見のかわさき俳句フォト」の連載を始めてからである。昔の南武線は使い古しの車両が走っていたが、今は新型が投入されているようだ。それに朝、夕は通勤客で超満員になる。間違いなく黒字路線だ。沿線の住宅街が発展したからだろう。溝ノ口や登戸、武蔵小杉など東京と結ぶ私鉄の乗換え駅の混雑は都内の駅以上かもしれない。川崎市は、それぞれに雰囲気の異なる7つの区によって構成されている。京浜工業地帯の一角を占める川崎区から、自然豊かな多摩区まで。麻生区は長寿日本一だと言う。この7つの区を貫き、結びつけているのが南部線である。この南武線、かつては私鉄だった。多摩川の砂利を京浜工業地帯に運ぶために地主達が力を寄せ集めて開通させた。それが国有化されたのは太平洋戦争中の昭和18年である。重要な軍事路線と位置付けられたからだ。一片の命令書で買収が決まり、費用は戦時国債で支払われた。その国債が敗戦で紙切れ同然になったことは周知のことである。ぼくはこの南武線に乗って、あっちに行ったり、こっちに行ったりと結構忙しい。
東京都立立川国際高校付属小学校に向かっている。今日は一年生の授業だ。
朝は爽やかで気持ちがいい。いよいよ秋だ。
「秋気」という季語がある。秋の気配のことで、秋らしい清々しさを言う。
ご存知のように南武線は川崎市を縦断している唯一の鉄道路線である。
子供の頃は、この南武線に乗ることはほとんどなかった。生活圏は東横線沿線で「川崎」には縁もゆかりもなかったからだ。
南武線によく乗るようになったのは「小山正見のかわさき俳句フォト」の連載を始めてからである。
昔の南武線は使い古しの車両が走っていたが、今は新型が投入されているようだ。それに朝、夕は通勤客で超満員になる。間違いなく黒字路線だ。
沿線の住宅街が発展したからだろう。
溝ノ口や登戸、武蔵小杉など東京と結ぶ私鉄の乗換え駅の混雑は都内の駅以上かもしれない。
川崎市は、それぞれに雰囲気の異なる7つの区によって構成されている。
京浜工業地帯の一角を占める川崎区から、自然豊かな多摩区まで。麻生区は長寿日本一だと言う。
この7つの区を貫き、結びつけているのが南部線である。
この南武線、かつては私鉄だった。
多摩川の砂利を京浜工業地帯に運ぶために地主達が力を寄せ集めて開通させた。
それが国有化されたのは太平洋戦争中の昭和18年である。重要な軍事路線と位置付けられたからだ。一片の命令書で買収が決まり、費用は戦時国債で支払われた。その国債が敗戦で紙切れ同然になったことは周知のことである。
ぼくはこの南武線に乗って、あっちに行ったり、こっちに行ったりと結構忙しい。