俳句フォトエッセイ2025.08.02緑陰を演出したるスクエアー小山正見「先生の授業を若手に見せたいから」と都心•中央区の小学校の校長先生から電話があった。空いている日を調整して伺うことにした。校長のA先生とは浅からぬ縁がある。平成25年だったか26年だったか、江東区の越中島小学校に天皇皇后両陛下がお見えになったことがある。行幸啓という。「俳句の授業」を見たいということで、私も説明役として狩り出された。その時の陛下と一緒に写った写真は、今も我が家に飾られている。一番印象に残ったのは、美智子妃殿下の気配りである。さりげなく、周りの人々に声をかけ苦労を労う。これが陛下や皇室を支えているのだと思った。なぜ、越中島小学校だったのか。これから先は、ぼくの推理である。子供の日の後の行幸啓は毎年行われてきたが、対象は幼児だった。それが小学校になったのは、陛下のご高齢による体調を配慮したものだろう。幼児では、陛下の方が気を遣わなければならない。その点、小学校の高学年ならまだいい。いくつかの候補校のうち越中島小学校が選ばれたのは、警備上の都合によるのではないか。越中島小学校は、大きな道路から直接車で校内に入ることができる。警備上の負担が少ない。それでも周りの団地には警官が各階ごとに配置されたと聞いた。次の年で両陛下の行幸啓は終わり、当時の皇太子殿下に引き継がれることになった。中央区の学校では、今児童数が増えているらしい。校舎も増築されている。選択制が敷かれ、スクールバスが区内を走り回っているという。なかなか大変だ。授業が終わって、付近を散策した。巨大なビルの間に大きな木が聳えている。「大手町の森」という一画があり、鬱蒼とした林が続いている。そして、写真の場所は、COREDO室町テラスというビルにある広場だ。ぼくは行ったことはないが、何だかニューヨークにでもいる気分がする。如何にも現代アート調の彫像が立っている。ビルの中には洒落た店が軒を並べている。昼時を過ぎているので、広場のテーブルは空いている。気持ちの良い風が吹いてくる。気がついたら椅子に座りながらすっかり居眠りをしていた。
「先生の授業を若手に見せたいから」
と都心•中央区の小学校の校長先生から電話があった。空いている日を調整して伺うことにした。
校長のA先生とは浅からぬ縁がある。
平成25年だったか26年だったか、江東区の越中島小学校に天皇皇后両陛下がお見えになったことがある。行幸啓という。
「俳句の授業」を見たいということで、私も説明役として狩り出された。
その時の陛下と一緒に写った写真は、今も我が家に飾られている。
一番印象に残ったのは、美智子妃殿下の気配りである。さりげなく、周りの人々に声をかけ苦労を労う。これが陛下や皇室を支えているのだと思った。
なぜ、越中島小学校だったのか。これから先は、ぼくの推理である。
子供の日の後の行幸啓は毎年行われてきたが、対象は幼児だった。それが小学校になったのは、陛下のご高齢による体調を配慮したものだろう。幼児では、陛下の方が気を遣わなければならない。その点、小学校の高学年ならまだいい。
いくつかの候補校のうち越中島小学校が選ばれたのは、警備上の都合によるのではないか。
越中島小学校は、大きな道路から直接車で校内に入ることができる。警備上の負担が少ない。それでも周りの団地には警官が各階ごとに配置されたと聞いた。
次の年で両陛下の行幸啓は終わり、当時の皇太子殿下に引き継がれることになった。
中央区の学校では、今児童数が増えているらしい。校舎も増築されている。選択制が敷かれ、スクールバスが区内を走り回っているという。なかなか大変だ。
授業が終わって、付近を散策した。
巨大なビルの間に大きな木が聳えている。「大手町の森」という一画があり、鬱蒼とした林が続いている。
そして、写真の場所は、COREDO室町テラスというビルにある広場だ。
ぼくは行ったことはないが、何だかニューヨークにでもいる気分がする。
如何にも現代アート調の彫像が立っている。ビルの中には洒落た店が軒を並べている。
昼時を過ぎているので、広場のテーブルは空いている。
気持ちの良い風が吹いてくる。気がついたら椅子に座りながらすっかり居眠りをしていた。