俳句フォトエッセイ2026.04.10花冷のオレンジ通りに一服す小山正見オレンジ通りは、かつて区役所通りと呼ばれていた。浅草新仲見世と交わっている通りである。人と会う約束があったが、早目に着いてしまった。角のスタバで一休みしながら流れる人波を見ていた。外国人を含めて、観光客は皆「おのぼりさん」に見えた。浅草の人出はすごい。地下鉄の改札口を出たところから人で溢れている。驚いたのは和菓子屋亀十の人の列。整理券すら配られている。雷門では人力車が何台も人待ち顔で並んでいる。浅草の観光センターにも列ができている。オーバーツーリズムと批判もされるが、人が多いと活気がある。閑散としているより、この喧騒の方が余程浅草らしい。新仲見世を歩いてみた。もんじゃ焼きの店が筍のように増えている。猫カフェや犬カフェがある。ガチャの店も目につく。唐辛子の薬研堀は健在だ。かつて、その隣に「余荷解屋(よにげや)」という店があった。最初は百円程度の安いものから始まり、次第に高いものを売る叩き売り。40年前のことだ。口車に乗せられて、一万円以上の商品が次々に捌けていく。時計やライターなどが多かったように思う。ぼくは、人の後ろに隠れてその様子を30分も1時間も見ていた。巧みな話術から何かを学びたかったのだろう。その店は今、アクセサリーの店になっていた。しかし、店の姿形は変わっても浅草という街の空気は40年前と少しも変わっていないように思えた。
オレンジ通りは、かつて区役所通りと呼ばれていた。浅草新仲見世と交わっている通りである。
人と会う約束があったが、早目に着いてしまった。
角のスタバで一休みしながら流れる人波を見ていた。外国人を含めて、観光客は皆「おのぼりさん」に見えた。
浅草の人出はすごい。地下鉄の改札口を出たところから人で溢れている。
驚いたのは和菓子屋亀十の人の列。整理券すら配られている。雷門では人力車が何台も人待ち顔で並んでいる。
浅草の観光センターにも列ができている。
オーバーツーリズムと批判もされるが、人が多いと活気がある。閑散としているより、この喧騒の方が余程浅草らしい。
新仲見世を歩いてみた。もんじゃ焼きの店が筍のように増えている。猫カフェや犬カフェがある。ガチャの店も目につく。
唐辛子の薬研堀は健在だ。かつて、その隣に「余荷解屋(よにげや)」という店があった。最初は百円程度の安いものから始まり、次第に高いものを売る叩き売り。40年前のことだ。口車に乗せられて、一万円以上の商品が次々に捌けていく。時計やライターなどが多かったように思う。
ぼくは、人の後ろに隠れてその様子を30分も1時間も見ていた。巧みな話術から何かを学びたかったのだろう。
その店は今、アクセサリーの店になっていた。
しかし、店の姿形は変わっても浅草という街の空気は40年前と少しも変わっていないように思えた。