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付き合い

俳句フォトエッセイ

夜の秋泥舟展の佇まひ

酷い暑さだ。これから8月6日頃までが大暑である。誰しも認める一番暑い時期だ。芥川龍之介に《兎の片耳垂るる大暑かな》の句がある。今ほどではないといえ、昔も暑かったのだ。「夜の秋」は夏の季語だ。暑くても夜には少し涼しくなって秋の気配が漂うという意味なのだが、どうやら今年はその兆候はありそうもない。そこに「わびの陶」秋風庵泥舟展の案内が届いた。この泥舟展に行けば、その涼しさを感じられるだろう。冒頭の句はそんな意味である。泥舟(秋風庵泥舟)は、ぼくの心許せる友の一人だ。本名を横澤茂夫という。付き合いはもう30年になる。北区の小学校の先生だったが、請われて京都に立命館の小学校に赴任した。

俳句フォトエッセイ

「謹呈」の宋朝体の涼しさよ

午前中は、病院で検査、そして午後は友人と会う約束をしていた。朝になって、その友人から電話がかかってきた。「急に仕事が入ったから、会うのはまた今度にしてくれないか」楽しみにしていたのに、仕方がない。ポカンと時間が空いた。貧乏性のせいか、予定表に時間が空くと何か用事を入れるのが癖になっている。だからいつも「時間がない」ということになる。そう考えると、空いたこの時間は「何をしていてもよい」、神様からの贈り物のようなものだ。ワクワクして何をしようか考えた。「そうだ」と思いついたのは、髙田正子先生から頂いた句集『紅藍』を読むことだった。1ヶ月以上「読まなくちゃ」と思いながら手を出せなかった本だ。

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花冷の我を迎ふる我が家かな

夜になるとまだ寒い。その上、冷たい雨だ。駅から家までの距離が遠く感じる。ようやく我が家だ。鍵を開けて中に入ると暖かい。寒さからやっと解放された気分だ。母が亡くなってから、ぼくはこの家に住んでいる。丸12年ということになる。表には、小山正孝の表札がまだある。今の家が建ったのは、今から60年前だ。我が家があるこの場所は、同潤会の分譲住宅だった。6畳、4畳半、3畳に狭い台所が付いていた。老朽化が進み、引越しも検討したようだが、結局家を建て直すことを選んだ。設計を依頼したのは、建築家の生田勉氏。